やっぱりー

人工甘味料とは何か?その種類について解説してみた。

以前、ゼロカロリーコーラの話しでも出てきたように、口に入れてみるととにかく甘いのですが、カロリーが低い、砂糖。それが人工甘味料というものなのですが、さて、その人工甘味料というものは一体何なのか?簡単に説明したいと思います。

コカコーラゼロや、ペプシネクストゼロ、といった基本的にゼロとかフリーという名前が付いた清涼飲料水には必ずといって良いほど含まれているのが人工甘味料という砂糖なのです。通常の砂糖ですと、「栄養基準表示制度」に 定められている、グラム数に従うと甘みが弱いためか、人工甘味料という特殊な砂糖を使用しているのだと思います。

その、人工甘味料というものは、合成甘味 料などともいわれていて、天然甘味料は、砂糖果糖、ブドウ糖等の自然界に存在する甘み成分だけを集めて一つの調味料にしたものです。それに対し、自然界に 存在しない甘み成分を人間の手で作り出したものが人工甘味料や、合成甘味料と言われるものです。それを考えても、どう考えても、体に入ってはいけないよう な物質な気がしますよね。その人工甘味料の種類をまとめてみました。

アスパルテーム

も ともとは、アメリカ合衆国のサール薬品が1965年に、胃の幽門前庭部にあるG細胞と呼ばれる部位から分泌されるホルモン。これをガストリンというのです が、その合成研究を行っている最中に凄い甘いものが見つかったのですね。それが、アスパルテームという甘味料なのです。実際、その中で強い甘み物質が見つ かったとなれば研究者が興味を持つのも自然のこと、それがきっかけにアスパルテームの研究開発が行われ、日本にある老舗企業の味の素株式会社がアスパル テームに目をつけ、製法を体系化しました。

その製法は現在では、日本、アメリカ、カナダ、ヨーロッパで味の素が特許を得ています。ノンカロリー食品に使用 される理由は、アスパルテームとアセスルファムカリウムという別な合成甘味料を1:1の割合で混ぜるだけで甘みが40%もアップするというのですから、ゼ ロカロリーに使用されるのもわかります。

他にも、砂糖と似たような甘さを引き出すことから、砂糖、ソルビトールという甘味料と混ぜて使用することが多いの です。当然このような、自然界以外の甘味料ですので、日本生活協同組合がアスパルテームの安全性に疑問を感じたことがありました。それにより、一時期はア スパルテームを含んだ食品を一切使用していなかったのですが、時間とともにアスパルテームが一般認知されるようになった影響か2002年3月には、留意使 用添加物から除外、取り扱い制限を解除したとされています。

では、実際の安全性についてはどうなのか?日本生活協同組合もはじめは安全性に疑問を感じてい たから制限を行っていましたが、何もないからと言って決して健康に害の無いものではないと思うのですが…専門家の話しですと、確かに、大量摂取は健康 面で問題が生じますが、調味料として少量使用する分にはさほど健康に悪影響は与えないとのこと。

問題点としては、アスパルテームを体内に吸収することで、 メタノール、アスパラギン酸、フェルアラニンといった酵素に代謝され、タンパク質へと合成されたり、二酸化炭素が生成されることが確認されています。こ の、メタノール、アスパラギン酸、フェルアラニンも摂取しすぎになると副作用や病気を引き起こす可能性があるのです。

まず、メタノールは失明、致死といっ たように人体への悪影響を与えるものです。とはいうものの、フルーツ、野菜、酒類にも微量に含まれているもので、調味料程度ならさほど問題ありません。

ア スパラギン酸、フェルアラニンですが、フェルアラニンという酵素の中にアスパラギン酸というアミノ酸が含まれています。これは、アスパラガスにたくさん含 まれているアミノ酸の一つなのですが、健康の人間には問題ありません。

しかし、一部の医師は、フェルアラニン、アスパラギン酸は、フェニルケトン尿症を 患った患者の場合、危険性があると指摘しています。とはいうものの、フェニルケトン尿症でなければ問題無いので、そこまで深刻に考えられてはいないようで す。

しかし、これだけ見るとどうやら、アスパルテーム人体に影響は無いように思えますが、一部の医師はやはり、問題視しており、脳腫瘍を起こしたり、発が ん性のあるものではないかとも考えられています。

2007年、マウントサイナイ医科大学のMorando Soffritti博士がラットに対してアスパルテームの実験を行いました。その実験は、一日許容消費量の約二倍のアスパルテームを投与したところ発がん率が高まったことが分かったのです。ところが、これに対し、ヨーロッパ食品安全審査局は、実験データがあまりにも少なすぎるということで、不十分な結果としてことを収めたのです。

アセスルファムカリウム

こ ちらも、人工甘味料の一種で、スクロースすなわち、ショ糖の200倍の甘さがあるというのですから、清涼飲料水にしようされるのが頷けますね。甘いけど、 太らないと宣伝できるわけです。また、アセスルファムKとも呼ばれています。ちなみに、欧州連衡の分類番号はE番号もしくはE950です。商標は、 「Sunett」、「Sweet One」となっております。1967年に、ドイツ化学者カール・クラウス氏の研究により偶然発見された甘味料です。2000年に日本でも、食品添加物とし て認可され、正式に成分規格、食品基準が定められたのです。味は、ショ糖の200倍といわれているため甘ったるいのかと思いきや、口に入れた瞬間、甘みを 感じます。初期段階はすっきりとしているため甘ったるくはないのです。

ところが、同じく人工甘味料の一種であるサッカリンと味が似ていて後味がすっきりと せず少し苦みを感じます。ただ、通常の砂糖と異なるところは、口の中でバクテリアを発生させないため虫歯にならないのです。甘くて、虫歯にもならないとう のなら本当に魔法の砂糖ともいってもいいかもしれません。しかし、安全面は大丈夫なのか?気になるところですよね。

現段階では、変異原性、ガン原性がある という報告は無く、直接摂取、加水分解での摂取でも毒性がなく無害、動物事件でも危険性は見られていないようです。ちなみに一日の許容量は、 0~15mg/kg体重ですので、それ以上摂取し続けると発がん性などが見られる可能性もあり得ないとは言い切れない可能性も…

スクラロース

こ ちらは、先ほどのアセスルファムカリウムがショ糖の200倍の甘さと言われているのに対して、600倍の甘さを持っているというのですからゼロカロリー飲 料には使用されるのも良くわかりますね。1976年にイギリスのテイト&ライル社が砂糖から作り上げた甘味料でして、これまでの人工甘味料と比較すると、 特徴もダイエット飲料には使われる理由がわかります。

それは、通常の砂糖の場合、体内で炭水化物として消化吸収されるのですが、スクラロースの場合は、消 化、吸収されないので生理的な熱量はないのです。つまりは、スクラロースを摂取しても、代謝、分解されることがありませんので血糖値、インスリンの数値も 変化が起きないのです。

これに対し、消化吸収がないため体内蓄積の心配がなされたことがありましたが、浸透性は22osm/kg(1%水溶液)のため、物 理的に考えて体の中で蓄積することはほぼあり得ないとされています。要するに、現時点では健康にさほど問題視されていないようですね。また、甘さなのです が、同じく人工甘味料の中でも甘度数が高いサッカリン、ステビアは甘いけれども、苦みや渋みもあることからお菓子に使用するのは微妙という意見もある中、 スクラロースの場合は、苦み、渋みがほぼありません。それに、後味も甘いため砂糖の代用品としても使えます。

更に、砂糖、その他甘味料、と一緒に混ぜ合わ せて使用することで甘味料を増やすことができますので、清涼飲料水、アイスクリーム、甘菓子等には良く使用されます。そして、甘さを増やすこと以外で言え ば、お酢や塩についているカドを取り除くためや、豆乳の豆臭の減少、アルコールの臭の抑制、調味料として少量使用することで、乳感、コク、深みを強める効 果があります。

もう一つ、スクラロースの特徴としてアセスルファムカリウムと同じく虫歯にならないという特徴がある他、熱、水溶液中でも安定していること から安定性が高い添加物として知られています。

サッカリン

サッカリンは、1878年にジョブズ・ホプキンス大学のコンスタンチン・ファールバーグ、アイラ・レムセンの二人がコールタールの実験により偶然発見したものです。水溶液はショ糖の350倍もしくは、200~700倍と もいわれています。その甘度は高く、口に入れるとまるで麻痺したような感覚を覚えるほどの高甘度の人工甘味料です。けれども、甘いと同時に苦みも感じるた めそのまま使用することは少なくどちらかというと、糖類と混ぜて使用することが多いです。

また、サッカリンは水に溶けにくく、水溶性においては優れてはい ません。そのこともあり、チューンガムだけに使用され、普段は、水溶性ナトリウムとして様々な加工食品として使用されてきました。しかし、現在は、サッカ リンはあまり使われなくなり、その代わり、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテームといった人工甘味料がほとんどです。

その理由としては、 サッカリンは弱いものですが、発がん性があるこ とが確認されたからなのです。そのため、食品には使用はしていませんが、歯磨き粉には現在も使用している商品もあるみたいなのですね。発がん性が弱いとい うのもラットの実験では膀胱がんが発症していますが、さるなどの霊長類の実験では24年間一度もガンが確認されていないため摂取量を守れば人間はほぼサッ カリンが原因でガンになるということはないと考えられております。

ズルチン

ズルチンは1884年にドイツでヨーゼフ・ベルリナーバウ氏が発見し、1891年に大量生産が行われるようになります。ショ糖の250倍の甘さをもつものとして甘味料としてつかわれていたのですが、毒性が強いことから使用禁止になりました。

チクロ

1937年にアメリカのMichael Svedaが発見しました。甘さは砂糖の30~50倍といわれていますが、人工甘味料の中では甘さが低いと考えられます。ただこれも発がん性、奇形性といった毒性が指摘され使用禁止になりましたので現在は使用されていません。

ネオチーム

ネオチームはこれまでの人工甘味料の中では一番甘味度が高く、砂糖の7,000~13,000 倍、アスパルテームの約30~60倍というのですからすごいですよね。性質は、アルコールに溶けやすく、水に溶けにくい性質をもっていますが、アスパルテーム
と 比べると、熱、発酵ともに安定しています。用途はもちろん、お菓子類にも使用されますが、後味が長く残るのと、アセスルファムカリウム、サッカリンと比較 すると、甘みを感じるのが少し遅いという性質があります。また、食品の風味を引き立たせたり、苦みなどの不快な味を感じさせない相殺効果としても使用され ます。

個人的な意見評論

以 上、7つの人工甘味料(合成甘味料)についてお話ししてみました。全てにおいて、様々特徴があるのですが、いずれも砂糖の数百倍の甘さがあるということで す。そのため、500ミリリットルに、たった0.5グラム含有量でも充分甘くなる理由がよくわかりました。もちろん、中には発がん性が高いものがあるた め、使用禁止されているものもあるわけですけど、発がん性が少なかったり、危険性がないとされているものでも大量摂取することにより、また違ってくる可能 性があります。

たとえば、アスパルテームは現在も使用されていまして、発がん性がないとされてはいるのですが、摂取量の限度を超えた実験をしたところ発が んの危険性があることが報告されているのは事実です。信憑性がないとして片づけられはいますが、そもそも、自然界にもともと存在しない食品ですのでそれを 体にとりいれることで健康を害してしまうのは当然と言えば当然なことかもしれません。もちろん砂糖の代わりになるということで非情に便利な食品ではありま すが、人工甘味料でもしかしたら何か有害な危険因子であるかもしれないということは頭に入れていおいた方がいいかもしれません。

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