ハイイログマといえば、グリズリーのことです。平均的な大きさは北海道にいるヒグマとは差ほど変わらず、雄の平均体重は、260キログラム、雌は 170キロ程度です。ところが、大きいものは通常のヒグマの数倍あり、1979年にイエローストーン国立公園で発見されたものが508キロもあったという のです。
さ らに性格は非常に荒く、ヘラジカ、トナカイ、アメリカアカシカ、アメリカバイソンといった草食動物およびその死骸、サケ、マス、バスといった魚、木の実、 更にはアメリカクロクマという同じクマでさえも食べてしまうのです。当然人間も食べられるなどの事件も報告されています。
ツキノワグマや アメリカクロクマといった小型のクマとは異なり、皮膚が厚くできており、ライフルの銃弾を数発程度なら食らってもピンピンしているほどの防御力の高さ、草 食動物を一撃で頃してしまうほどのパンチ力を持っているので、百獣の王と呼ばれるライオンも負けてしまいます。実際、1948年にアメリカ西部でライオン VSハイイログマの決闘が行われました。
ハイイログマは体重約450キロに対し、ライオンはその半分以下でハイイログマがライオンに勝利 したと文献には記録されています。体重を考えれば間違いないでしょう。ライオンが頑張ってクマに噛みついても、爪を立てたところであの厚い皮を突きさすこ とは中々できるものではありません。逆に、ハイイログマはライオンを殴り殺すこともできるし、地面に叩きつけることもできるほどの体重差があります。そん なわけで、グリズリーは北米最強のクマとまでいわれているのです。
それが、最近になって、ホッキョクグマの生息地である、カナダのツンドラ地帯に目撃されているのです。ホッキョクグマはグリズリーよりもやや大きく、雄が体長:200~250cm、体重:300キロ~800キロ、雌が体長:180~200cm 150キロ~400キロです。最大で1000キロを超えるものまで確認されています。そう考えるとグリズリーよりも強いのでは?
実 際に、この地域にグリズリーが進出しているとなればバトルも時間の問題かもしれません。と思いきや、その可能性は低いようです。まず、今世紀末までにこの 地域に生息しているホッキョクグマがいなくなると考えられているのです。その理由としては、北へ後退して行く北極の海氷とともにホッキョクグマも北へ北上 するからです。しかし、その間に、ホッキョクグマとグリズリーが激突する可能性があるのでは?
それも考えにくいようです。ニューヨーク市立大学の個体群生態学者のロバート・ロックウェル氏によると、「最 上位の捕食者は互いに近づいたりしないものだ。学校の番長たちのようにね」。 とのこと。確かに、グリズリーは好戦的だとはいうもの無駄な戦いは行わないのです。基本的に生命を脅かす状態になったときに身を守るために戦うか、獲物を とらえるために動物を殺すかのいずれかです。お互い戦う気がなければ激しいバトルには成りえないでしょう。ちなみに、グリズリーとホッキョクグマの交雑種 がこれまでに1件ですが見つかっています。それがコレ。
出典元:http://www.spiegel.de/international/world/bild-859218-408551.html
も のすごく強そうですね。2ちゃんねるのコメントだと「勝てる気がしない。」という声が多かったです。グリズリーよりも体が大きくなっているし、ホッキョク グマよりも肩が高くなり、より戦闘向きな体になっています。これこそが世界最強のクマですね。こんなのが増えてしまったら偉いことになりそうですが、僅か 1例しか確認されていないことをみると、交雑の可能性は極めて低いと考えられています。ですので、遭遇したからと言ってそこまで問題になることではないと のこと。