以前、美術の先生が「絵に上手下手はない」と言われていたのを思い出します。では、音楽においての音痴はあるのかないのか。音痴にも種類がありまして、今回は、そうした根本的なことから原因、治す方法までをご紹介いたします。
音痴の種類
幼児の時の大声で歌を皆で歌うという時は、上手に歌うのではなく出来る限り大きな声で元気に歌うことが主となっています。子供の頃に音痴を自覚するのは、学校での音楽の授業で合唱した時ではないでしょうか。中には自分は全く気付いていないというパターンもあります。友達に「○○くん(ちゃん)、音がおかしいんじゃやないの」なんて言われて驚いたりして・・・。
さて、音痴の種類って何かと言いますと、先ずリズムが合っていないというリズム音痴。テンポが合っていないテンポ音痴。一番多いかと思われるのが音そのものがはずれているという音程音痴です。
わかりやすくというと失礼な事かも知れませんが、NHKののど自慢を視聴されたことはありませんか?その中にどんどん伴奏からズレて歌が遅れていく方がいますよね。これはテンポ音痴。上がらないといけない音程のところで全く上がってなかったり、ずっと一本調子になってしまっていたり、音の高い低いが出来ていないのが音程音痴です。
音痴の原因
では、音痴の原因は何でしょうか。2つ考えられておりまして、聴覚性のものと運動性のものということです。聴覚性と言うのは、聞いた音をしっかりと捉えられない、脳が正しい判断が出来ないというものです。また、運動性と言うのは、正しい発声が出来ないというものです。
子どもの場合はまだまだ未発達の途上の段階ですので、決めつけられるものではありません。みんなと一緒に歌っている内に自然と普通になっていったということもある訳ですから。先天的な聴覚による音痴の場合は、治ることに難しさがあるかも知れません。
音痴を治す方法
子どもの音痴は治るのか、矯正出来るものなのかを見てまいりましょう。
リズム音痴
1つ目はリズム音痴です。リズムの場合は、体に覚えさせるしかありません。例えば、「おかあさんといっしょ」のような番組にて、歌と一緒に踊ることも重要な方法の1つです。リズムに合わせて踊ることで、体にそのリズムを刻むことが出来るというものです。
テンポ音痴
テンポも子どもの場合ですとリズムと同じく体で覚えるしかありません。歌によっては遅くさせたりすることもあるので、そこが難しいところとなります。大人の場合は自分の声を録音して、どのように歌っているのかを聞くという方法がありますが、子どもの場合はそこまでしなくてもという感はありますよね。
親子でいろいろな歌を手拍子をまじえて歌う、このことを根気よく続けていくことでしょうか。その都度、ズレていないかを聞いてあげて、その時にマイナスな言葉は絶対にかけてはいけませんよ。それが子ども時代の歌でのトラウマになることがあります。少しでも良かったら褒めること、リラックス出来る環境を作ってあげることが大事です。呼吸が整うことで安定した音程に繋がることもあります。
音程音痴
正しく発声練習をすることが一番効果的と思われます。声を出すことは歌をうたうことの基本の「き」ですからね。動物の鳴き声や乗り物の音など、身近な子どもにわかりやすい言葉を大きな声で正しく発声しましょう。擬声語、擬音語と呼ばれる種類の音ですね。ワンワン、メーメー、ブーブーという簡単なものから、雨のザーザー、石がころがるコロコロなど、口の開け方に注意しながら声を出していきます。
母音である「A、I、U、E、O」を大げさくらいに口を開けながら、意識を持たせて発声をします。こうしたちょっとのことを日々、積み重ねることで改善が見られることも多く例がありますので、是非続けて見て下さいませ。
あとがき
いかがでしたでしょうか。子供の頃の音痴は可愛いものです。あまり気にさせないようにして先ずは歌を楽しむことです。心の在り方でも影響を与えますから。