子供用の栄養ドリンクがあることをご存知ですか?栄養ドリンクといえば、サラリーマンや大学生が寝不足で疲れている時や風邪をひいた時などに、薬局や売店で購入して一気飲みするイメージがありますが…子供用はどんな時に飲むのでしょうか。気になる子供用栄養ドリンクについてまとめました。
子供用栄養ドリンク…大人用と何が違うの?
子供用栄養ドリンクは、大人用で有名なブランド数社から発売されています。リポビタンDキッズとユンケルジュニアは5歳から、宇津こどもドリンクAは3歳から服用することができます。一瓶20~50mlと子供が一度に飲みきることができる量で作られており、味は各社同じで飲みやすいフルーツ味です。
どのドリンクにも共通して入っている成分は、タウリン・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・カルシウム。タウリンとは、アミノ酸(たんぱく質を構成する)の一種で、いか・牡蠣・蛤などの海産物のほか、母乳やミルクにも含まれています。
コレステロール値や高血圧、糖尿病の改善に働き、滋養強壮、虚弱体質にも効果があります。人間の体内でも生成することができますが、絶対量が足りないため外から摂取する必要があります。ビタミンB群は、肉や魚介類に多く含まれています。B1・B2・B6を一緒に摂取することにより、体内でのエネルギー生成に働きかけます。
カルシウムは、体内に入るとほとんどが骨や歯の形成に使われますが、一部は血液や筋肉に存在して、神経刺激の伝達や筋肉運動を正常に保つなど生命維持に重要な役割を果たしています。乳製品や小魚、大豆製品に多く含まれます。
このように栄養ドリンクには、食欲不振や偏った食生活をしている時に不足しがちな栄養素の中で、エネルギー代謝に大きく関わるものが入っているのですね。
大人用栄養ドリンクとの最も大きな違いは、カフェインが入っていないことです。カフェインには覚醒作用があり、眠気や倦怠感の除去に効果がありますが、まだ代謝する働きが弱い子供が摂取すると、夜眠れなかったり、眠りが浅くなってしまいます。
また過剰に摂ると、頭痛・イライラ感・緊張感などの症状が出ることもあります。子供に栄養ドリンクを飲ませる時は、必ずカフェインが入っていない子供用を選びましょう。
子供用栄養ドリンクの効果は?
効能・効果を見てみると、
リポビタンDキッズ
幼小児の発育期・偏食児・病中病後・発熱性消耗性疾患・食欲不振・栄養障害等の場合の栄養補給/虚弱体質/滋養強壮
ユンケルジュニア
幼小児の発育期・偏食児・発熱性消耗性疾患・栄養障害・胃腸障害・病中病後などの栄養補給/滋養強壮/虚弱体質
宇津こどもドリンクA
滋養強壮/虚弱体質/病中病後・胃腸障害・栄養障害・発熱性消耗性疾患・偏食児・幼小児の発育期などの場合の栄養補給
とあります。病中病後や食欲不振により栄養が不足している時や、体力を激しく消耗している時に、必要な栄養を補って身体を強く元気にする効果が期待できます。
飲ませるのはどんな時がおすすめ?
栄養ドリンクの効能・効果から、子供が次のような時に服用を考えてみてはいかがでしょうか。
- 風邪をひいて食欲がなく、かなり体力を消耗している
- 好き嫌いが激しく、栄養不足が心配である
- ハードスケジュールにより、いつもより疲れがひどい
しかし一番大切なのは、食事から栄養を摂ることと、十分な睡眠を取ることです。子供が疲れていたり、風邪のひきはじめである時は、まず消化の良いものを食べて、早めに寝かせるようにしましょう。
偏食による栄養の偏りが問題である場合も、栄養ドリンクは食事の完全な代わりにはならないので、好き嫌いをなくす工夫をあきらめずに続けてください。
熱が長引いてかなり弱っていたり、テストの前などゆっくり休むことが一時的に難しいなど、どうしようもないと判断した時に、服用する期間を決めて、上手に取り入れることができたらいいですね。