赤ちゃんが産まれて、必死にお世話をしていたらあっという間に月日が過ぎ、そろそろ離乳食について考えなければ!と焦るお母さんは多いのではないでしょうか。
これまではただひたすらに母乳やミルクをあげていたのが、それぞれの赤ちゃんに応じて少しずつ異なった対応や選択肢が生まれてきます。「うちの子はどうしたらいいの?」など悩みが増える時期ですね。よく挙げられる疑問の一つにフォローアップミルクがあります。フォローアップミルクについて知っておくべきことをまとめました。
フォローアップミルクとは?
フォローアップミルクは、「ミルク」と名付けられていますが、生後すぐから与える育児用ミルクとは全く異なるものです。
育児用ミルクは、何らかの理由で母乳が飲めない赤ちゃんのために、代替品として母乳の栄養に限りなく近づけて作られています。
一方、フォローアップミルクは「牛乳」の代替品といえます。牛乳は、たんぱく質を多く含む優れた食品ですが、赤ちゃんにとっては多すぎるためアレルギーが発症する可能性があります。また鉄分、ビタミンCが少ないのが特徴です。牛乳が持つこれらの欠点を補い、離乳期に適した栄養バランスで作られたのがフォローアップミルクなのです。
つまり「ミルク」というよりは「栄養補助食品」に近い位置づけであり、厚生労働省の『授乳・離乳の支援ガイド』においても「必要に応じて使用するのであれば、9ヶ月以降とする」と記載されています。
現在日本国内で発売されているフォローアップミルクは、
- 和光堂 ぐんぐん
- 明治 ステップ
- ビーンスターク つよいこ
- アイクレオ フォローアップミルク
- 雪印 たっち
- 森永 チルミル
の6種類です。メーカーごとに母乳成分やβカロチンを多く含むなどの特徴はありますが、基本的に栄養面で大きな差はありません。
こんな赤ちゃんに
フォローアップミルクはあくまで栄養補助食品であるため、離乳食が順調に進んでいれば、離乳食と母乳または育児用ミルクのままで問題ありません。離乳食を初めて2、3ヶ月経つのになかなか食べる量が増えなかったり、健診で栄養不足を指摘されたら、あげるかどうか検討しましょう。
また病気で固形食が摂れない時に、栄養補助を目的としてあげるのも良いでしょう。説明書には3歳までと書いてありますが、普通の食事ができるようになり、乳アレルギーがなければ1歳以降牛乳へ移行しても問題ありません。
フォローアップミルクの飲ませ方
離乳食の後かおやつの時間に、月齢に応じた量をあげましょう。突然全量をあげるのではなく、少しずつ増やして様子をみましょう。母乳や育児用ミルクとは味が異なるので、受け付けない赤ちゃんもいます。飲まなければ離乳食作りの食材として、フォローアップミルクを使うことができます。パンケーキやクリーム煮などを作る際、牛乳の代わりに取り入れてみてください。
また練習のため、哺乳瓶ではなくコップやストローを使ってあげましょう。
注意点
注意点としては、次の2つが挙げられます。
開始時期は9ヶ月以降
消化機能が発達して、栄養の大半を食事から摂るようになるのは、3回食に移行する9ヶ月ごろと言われています。鉄分不足が指摘され始めるのもその頃です。
月齢が早いうちに母乳や育児用ミルクの代わりとして使うと、たんぱく質・ミネラルの摂り過ぎや、銅と亜鉛が不足するなど、逆に栄養バランスを崩してしまいます。
飲むタイミングは離乳食「後」
必ず離乳食を食べてからフォローアップミルクをあげるようにします。おやつとして取り入れる際も次の食事に響かない量にとどめることが大切です。食品から栄養を摂取した方が吸収が良く、身体への負担が少ないのです。
また栄養の点だけではなく、食物を噛みつぶして飲みこんだり、手づかみやフォーク・スプーンの練習をすることも成長する上で欠かせません。離乳食を進める妨げにならないように気をつけましょう。
赤ちゃんは十人十色です。マニュアル通りにいかないことも多々あります。離乳食に関しては、本やインターネットの情報をそのままあてはめるのではなく、柔軟に対応できるといいですね。例えば顔色、機嫌、うんちやおしっこがしっかり出ているかなど、目の前にいる赤ちゃんをよく見て、少しずつ調整していきましょう。