塩抜きダイエットってなに?
塩抜きダイエットとは、文字通り塩抜くことでダイエット効果を得るというものです。しかし、当然ながら塩の主成分となるナトリウムは人間にとってはなくてはならないものです。
特に運動で汗を流している場合、ナトリウムが欠乏しやすいので摂取は必須です。しかし、運動をせず日常生活を普通に送っているのであればナトリウムはある程度摂取を抑えても大丈夫です。
それに、塩抜きダイエットを行ったところで、100%塩分をとらないというのは不可能な話しです。まず、塩抜きダイエットを簡単に説明しますと、塩分の多い食品や塩の含まれた調味料を摂取しないというものです。
ですから、塩分のあまり含まれていない野菜、果物、魚、お肉、大豆といった食品であれば食べても大丈夫ということです。とはいっても、これらの食材に塩をかけずとも微量にナトリウムは含まれているものです。
普通に生活を送っているのであれば、これらの食品から摂取するナトリウムでもほぼ塩分が不足するということはあり得ないのです。数日間塩の含まれている調味料を避けるだけでダイエット効果が得られるので是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
塩分過多になりやすいけど欠乏になりにくい理由
特に、日本人の食事をみると昔から塩を使った食文化です。例えば、味噌、醤油、漬物、こういったものにはたくさんの塩分が使われていますし、焼き魚にも塩を使います。何にでも塩をかけて味付けするのが日本人の習慣ではないでしょうか。
そんなこともあってか、やはり塩味が大好きな日本人は多いです。醤油ラーメンとはいうものの塩分が入っています。蕎麦、うどんのだし汁にも塩はたっぷりと含まれています。スナック菓子、何から何まで周りには塩だらけです。
しかし、厚生労働省が推奨している1日に必要な塩分の量は、男性9g未満、女性7.5g未満となっております。たったこれだけで良いのですが、ほとんどの方はそれを遥かにオーバーしていて、1日の平均摂取量が12~13gです。さらに、WHO(世界保健機関)が推奨している塩分摂取量は1日あたり5gです。それらを考えてもやはり摂りすぎです。
塩分過多は太りやすく痩せにくく劣化しやすく…
塩分をとりすぎると高血圧症、心臓病、動脈硬化をはじめとした生活習慣病を招くことでも有名ですが、それだけではなくダイエットにも影響してきます。逆に塩分を抑えさえるだけで痩せることができるのですが、その理由について解説します。
まず、人間の仕組みとしてナトリウムを摂取するとそれが体内で蓄積され古くなります。この古い塩には動物性食品などから摂取した脂が混ざっているのです。けれども、塩分を過剰摂取している段階ではこの古い塩を取り除くことはできません。
これを取り除かない限りは、むくみの原因になりますし、痩せにくくなります。その上、当然ですが塩分をたくさんとると体中の塩分濃度が高くなります。すると肝臓がそれを薄めようと水分が排出されないように働くため水分量が増加します。
一時的なものであれば問題がないのですが、こういった状況を繰り返していると、体全体がむくみますし、体循環が行われにくくなりますので代謝も落ちます。
さらに、血管を圧迫してしまいますので、せっかく摂取した、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素もも内蔵、筋肉、皮膚に運ばれにくくなり、劣化の原因になります。
また、こういった塩分の多い食べ物を摂取するとどうしてもそれに合わせてご飯やアルコールなど食も進みます。そうなると、カロリーの以上摂取になる、太りやすい、むくみやすい、劣化しやすい、と本当に悪循環に陥ります。
昔の日本人は塩分で太ることはなかった?
現代だからこそ塩抜きダイエットというものは誕生したわけですが昔はそんなダイエットはありませんでした。それには塩の質が関係しているとか考えられます。
昔の塩作りの製法は海水を蒸発させて塩をとっていたのです。ですからもちろん主成分はナトリウムなのですがその他にカリウム、マグネシウム、カルシウムなども含まれているわけです。
つまり、ナトリウムは中和され不必要な分は体の中で排泄されるような構造になっているのです。ですから、多少取り過ぎてもむくんだり、太ったり、生活習慣病を招いたりするリスクも低いわけです。
ところが、現在の塩はほとんどが食塩と呼ばれるものです。食塩の場合は製法が異なり、海水から余分なミネラルを取り除き、ナトリウムだけを集めたようなものです。そのため質がまるっきり違うのです。
もちろん、海水を蒸発させた自然塩でもしょっぱいので過剰に摂取することはオススメはできませんが、それでも、通常通り摂取するのであれば食塩とは大きな差が開きます。ただ、今回のテーマは塩抜きダイエットということで塩を抜く話しをメインにしていきます。
塩抜きダイエットの実践方法!
慣れないうちは指導者のもとで行う
ファスティングなどの断食もそうですが、これまで人間が摂取してきたものを摂取しないとなると当然体に異変が起こります。これを好転反応と呼ぶのですが、塩抜きダイエットの場合、頭痛、冷え、かゆみ、めまい、眠気といったものです。
症状や重度は、個々の実践環境において異なるためなんともいえないのが本当の所です。症状がまったくない場合もございます。ただ、このような症状を招く可能性があるということだけ頭の中に入れておきましょう。
ですから、その危険性も踏まえると何も知識の方が独自に実践することは少しリスクが生じるのと、日常生活での弊害をきたす可能性がございます。例えば仕事中に眠気が生じるのはいけないことです。
頭痛で朝起きるのが辛いのは嫌ですよね。そのようなことも考慮すると実践する曜日としてオススメなのはファスティングと同様に週末に行うのが良いかと思います。金曜日の夜からスタートして日曜日の夜に終えるのがベストでしょう。
必ず塩を抜いた料理を食べる
塩を抜くといえば、調味料に塩を使わないのはもちろん、醤油、ポン酢、味噌、ドレッシング、ケチャップ、ソース、マヨネーズ、バター、チーズなど身の回りにある塩が含まれている調味料は一切使ってはいけないのです。
では、例えばサラダには何もかけないで食べるというのでしょうか?もちろん、それでも食べられるという場合はそれでも大丈夫です。ただ、味気なく飽きが生じてしまうのでオススメなのはやはり塩分を使用しないドレッシングをかけることです。
生姜、にんにく、レモン、酢、オリーブオイル、胡椒、バジル、ハーブ、カレー粉などの香辛料などを使用すると塩の味はありませんが酢の酸っぱさと丁度良い具合に混ざり合い美味しい調味料ができます。醤油に関しては最近は無塩醤油といったものも販売されていますので利用されると良いかと思います。
スナック菓子や加工食品にも気をつける
ポテトチップスだけではなく、チョコレートにも甘さを引き立てるために塩分が含まれていることがございます。当然ながらカップめんはNG。その他、ハム、ベーコン、チャーシューなどの加工食品には大体塩分が含まれています。これらを食べると塩抜きダイエットの意味を無しませんのでできるだけお菓子や加工食品は避けましょう。
水をたくさん飲む
水をたくさん飲むことにより体循環が行えやすくなります。尿と同時に塩分を排出したり、肝臓を綺麗にしてくれます。では水分であれば何でもよいのかといえば、それもまた違います。
例えば、基本的な話しなのですがジュースには甘味料や砂糖がたくさん入っています。これではダイエットの効果が期待できません。ではお茶はどうかといえば、カフェインが利用効果を促しますので一見よしにも思えますが、カフェインは摂りすぎると中毒を起こします。
その上、胃を痛めたり、ビタミン、ミネラルを排泄するので飲み過ぎはダメです。ただ、脂肪燃焼効果もございますので多少であればお茶やコーヒーを飲むこともありです。ただ、メインとなる飲み物は必ず水にしましょう。オススメなのは1日2リットル以上飲むことです。
カリウムの摂取を行う
ナトリウムを排泄する上で重要なのはカリウムです。水をただ飲むだけでも良いのですが同時にカリウムを摂取することで効率の良い体循環が行えます。手軽に購入できる果物は、アボカド、バナナ、キウイ、パパイヤです。野菜であれば切干大根、かんぴょう、パセリ、ホウレン草、かぼちゃ、といったものにも含まれています。
雑穀を使う
白米を食べているのであれば雑穀米にすることでカリウムの量を増やすことができます。アマランサス、黒豆、赤豆にもカリウムが多く含まれています。その上こういった食品は腎臓の機能を良くしてくれますので体循環にも良いです。
せめて3日間までにしておく
塩分は普通にしていても必ず摂取はできますが、意識的に抜いてしまうとやはり発汗や日常生活の運動で消費してしまいます。そのため長期間続けて行うことは体に悪影響を与えることになります。
ナトリウムの効果としては細胞の機能維持、神経伝達の正常化、筋肉の収縮と弛緩です。例えば私たち人間の体には二種類の筋肉がございます。その一つは意識しながら動かすことができる骨格筋です。腕立て伏せや腹筋を行う場合こういった筋肉が働きます。
逆に、意識しないで動いている不随意筋というものがございます。内蔵、血管などはこの筋肉が働いているため上手く稼働しているわけです。いずれにしてもナトリウムが不足すると円滑に動かせなくなります。
骨格筋であればまだしも、内臓の不随意筋が円滑に動けなくなるとどうなるでしょう?心臓麻痺、心臓発作などを招く危険性がございます。こういったリスクもありますのでやはり指導者のものとで行うのが最善策といえるのです。
塩抜きダイエットの成功レシピ&メニュー!
以上の説明からも塩抜きダイエットとは単純に塩を使わないで食事を行うことで体質を痩せやすい状態へとリセットさせる方法です。ですから、食べるものに塩を使わなければ良いだけの話しです。そのルールを守ればどんな料理でも問題ありません。せっかくなので本日はオススメなレシピとメニューを紹介します。
塩抜きダイエットのメニュー
1 雑穀米
2 ブリ焼き
3 カリウムサラダ
4 生姜スープ
メニューの中にご飯を入れることで満腹感を得られるので余計なものを食べずに済みます。そう言った意味では糖質といえどもご飯を入れることはダイエットに有効な手段です。
塩抜きダイエットの成功レシピ
1 雑穀米
雑穀米の作り方はこちらの記事を参考にしてください。「雑穀米ダイエットの効果的な方法と炊き方について。」
2 ブリ焼き
フライパンにごま油を使いブリを焼きます。焼いたぶりに、すりおろし生姜、レモン汁、胡椒をかけれブリ本来の味にうまい具合にスパイスがかかり美味しく出来上がります。
3 カリウムサラダ
キャベツの千切り、アボカド、大根の千切り、玉ねぎ、トマト、豆腐をボールに入れて、レモン汁、お酢、ごま油、胡椒をまぜたオリジナルドレッシングをかけて完成です。
4 生姜スープ
鰹節でだしをとり、レモン汁、無塩醤油、胡椒、ゴマ油で味付けます。沸騰した鍋に細切りのニンジン、キャベツを入れて、いい感じで火が通りましたら、すりおろし生姜を入れ、最後に溶き卵を入れれば完成です。塩分が無くても結構おいしいスープになります。
参考文献)東邦大学 減塩の方法~今日からやれる~