ハンドボールという競技は日本ではそこまで馴染みはないものの、ヨーロッパではプロリーグも存在するほど人気のある競技で、日本でも社会人チームをはじめ、中学高校で盛んに行われている競技です。狭いコートの中を相手のプレッシャーをかいくぐってシュートを決めるこの競技では、身体能力の高さが要求されますが、その際に必要な筋肉について紹介し、自宅でもできる効果的な筋肉トレーニングメニューについても考察していきたいと思います。
〇ハンドボールで要求される能力
まず、ハンドボールという競技は、40m×20mというコートの中で行われ、攻守の切り替えが非常に早いスポーツです。
さっきまでチャンスだったのが、ボールを失うことにより一気にピンチに転じてしまうということはよくあることです。
したがって、まずは瞬間的アップとスピードアップのためのトレーニングが必要になります。
また、シュートを放つ際にはジャンプ力が使えればそれだけ強烈なシュートを撃つことができますので、ジャンプ力も大事になります。
そして、狭いコートの中でのポジション争いや、不利な体勢からでもパスやシュートが撃てるようになるには、体の芯の強さが要求されます。したがって、体幹のトレーニングも行う必要があります。
その他にも1試合戦うだけのスタミナも要求されることから、ハンドボールという競技はあらゆる能力が総合的にないとできないスポーツといえます。
〇スピードアップのためのトレーニング
では、まずハンドボールで要求されるスピードアップのためのトレーニングについて紹介していきます。スピードアップのためには当然、足の筋肉を鍛えていく必要がありますが、その他にも上半身の筋肉を鍛えることでフォームが安定しますので、上半身もバランスよく鍛えましょう。
*プッシュアップ
まず、上半身トレーニングの定番であるプッシュアップ(腕立て伏せ)を行うことをおすすめします。
腕立てを行うことで上半身の筋肉をバランスよく鍛えることが可能になるため、日々取り入れていきたいところです。
手幅を広くすることで大胸筋に入りやすくなります。顔はまっすぐに向けて行うようすするのがポイントです。10回~20回できるようにしましょう。
*レッグレイズ
次は下半身のトレーニングです。
レッグレイズのやり方については、まず仰向けに寝転がり、両手を頭の後ろで組んで、足を浮かせます。その状態で足を上げ、数秒キープします。
これを10回~15回行い、3セットはできるようにしましょう。
ジャンプ力アップのためのトレーニング
ハンドボール選手に要求されるジャンプ力アップのためのトレーニングについて紹介していきます。
*ジャンピングスクワット
通常のスクワットに加えて、ジャンプの動作を取り入れたトレーニングになります。
やり方としては、まず足幅を肩幅より少し広めにとり、つま先を外側に向けます。
その後、通常のスクワットを行う要領で腰を落とします。
膝とお尻の高さが一緒になったところで上体をもとに戻していきますが、戻すタイミングで真上に向かってジャンプします。
なるべく高くジャンプすることがポイントです。
*シングルレッグタックジャンプ
片足で重心を支えてジャンプする方法のトレーニングです。
やり方としては、まず片足で立ちます。その状態から、できるだけ高く真上にジャンプします。最初は中々うまく跳べないかもしれませんが、日々繰り返すうちに足の筋力もアップしてきます。
片足を5回ずつほど行いましょう。
〇体幹力を上げるトレーニング
次に、体幹力をアップさせるトレーニングについて紹介していきます。
*レッグツイスト
これは横になった状態で行うトレーニングです。
腹筋をはじめとした体の芯の部分を強化するトレーニングです。
やり方は、まず仰向けに寝転がります。両手は横に広げ、足は真上に向けて伸ばした状態にします。ここがスタートポジションになります。
その状態から、足を片方の方向に倒していきます。足を倒す際のポイントとしては、しっかり足を揃えること、まっすぐの状態をキープすること、地面に足を付けないことがあります。
これを両足で行い、左右交互で10回ずつ行うようにしましょう。
これは中々難しい種目ですので、最初は膝を曲げた状態で行っても問題ありません。
*プランク
体幹トレーニングの基本ともいえるプランクですが、見た目以上にきついのが特徴です。
やり方としては、まず両ひじと両ひざを床につけます。
その状態ができたら、今度は両ひざを伸ばし、その状態で30秒から1分キープします。
ポイントは背中がまっすぐになっていること、顔は下ではなく前を向いていることです。
まとめ
以上、自宅でもできるハンドボールに効果的な筋肉トレーニングメニューについて紹介してきました。
ハンドボールにおいてはどこか特定の筋肉を鍛えればいいということはなく、総合的な身体能力が要求されます。今回紹介したトレーニングを参考にして、試合で使える筋肉を鍛えていきましょう。