「太る」というのも悩みどころですが、「むくみ」というのも深刻なものです。巷では「むくみ」のグッズも販売されていますが、そもそもこのむくみとは、医学用語では「浮腫」といわれていますが、血液中の水分が周辺の血管やリンパ管へ浸水してしまいそれが手、足、顔などの下に蓄積されパンパンに腫れた状態のことを指します。
とくに、足や顔に症状がみられやすいです。女性であればブーツを履くとなんだかいつもよりキツイというのであれば足がむくんでいる証拠。塩分の多いものを食べた翌朝は顔のフェイスラインがいつもと違っていることがあるでしょう。これは顔にむくみが表れているのです。
ただ、おそらく多くの方々は、「太るよりはマシでしょ。」「脂肪が増えるよりもいいでしょ。」なんて思われるかもしれません。もちろん、脂肪が蓄積されることは厄介なのですがそれと同じくむくみというのもかなり厄介なことなのです。
なぜなら、一度むくんでしまいますと細胞への栄養の運搬、老廃物の排泄が円滑に進まなくなります。これによりむくみが悪化します。さらに、むくみは慢性的に起こりますので一度むくんだら再びむくみが生じるということも普通に起こりえるのです。そこで、今回はこのようなむくみが起こる原因からどうすれば解消することができるのか解説さえていただきます。
むくみの原因は食べ物や病気にあるの?
では、むくみの原因は何があるのか?というと一概に言えるものではございません。冒頭でむくみのメカニズムを簡単に説明させていただきましたが、たとえば、人間の下半身には7割の血液が集中しています。重力により血液が落ちているため自然とそのようになります。
ところが、ふくらはぎがポンプの役割を果たし血液を元に戻そうと働くわけです。つまりは、心臓のポンプとふくらはぎのポンプで上手く体循環を行っているわけなので通常ならむくみが起こることは考えにくいのです。ところがむくむということは何らかの障害が生じていることになります。
それが日常生活による一過性のものであればそこまで深刻ではないのですが、慢性的なパターンであれば注意が必要になります。こちらで、どうしてむくむのか?その原因についてまとめさせていただきましたので参考までにご覧ください。
むくみの原因(一過性のケース)
塩分の摂取
日本人は昔から味付けといえば塩でした。そのため海外と比較すると塩分の摂取量が多い傾向にあります。また、外食を行うとしても比較的塩分が使われています。塩でも天然塩であればナトリウムの他に豊富なミネラルが含まれているので中和されやすいのですが、ナトリウムのみでカリウムがないと体内に水分を取り込み閉じ込める傾向にありますのでむくみやすくなります。
添加物の摂取
現代人の食生活をみると添加物を抜いている方が珍しいぐらいです。たとえば、ファーストフードやインスタント食品には必ずといってよいほど添加物が含まれています。これらは、毒素をたくさん出しますのでその分老廃物が溜まりやすくなります。すると細胞に水を取り込み老廃物を薄めて綺麗にするように作用しますのでこれもむくみの原因といえます。
ビタミン・ミネラル・タンパク質の欠乏
カリウムが不足するとナトリウムを排泄できないのでむくみやすくなります。そのほかに、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB1、タンパク質も無視できない栄養素です。添加物の過剰摂取でこういった栄養素も使用されてしまいますので連鎖的に欠乏してむくみやすくなるといえます。栄養素をとることも大事ですがとらないものを考えることも重要なのです。
性別・年齢
女性は男性よりも筋肉量が低くふくらはぎのポンプの力が弱いため心臓に戻すことができず足のむくみを招く可能性が高くなります。これと同じく年齢に関しては筋力が衰えることによりむくみやすくなります。また、生理の際はエストロゲンが影響して血管が拡張して尿の量が減少します。すると、生理前と比較すると水分量をため込もうとするためむくみを起こす可能性があるのです。
冷え症・血行不良
便秘、筋肉のこりにより血行不良を起こしてしまうと血液の流れも悪くなりますので当然体循環も円滑にできていないということになります。これによりむくみになるケースも考えられます。
むくみの原因(慢性的なケース)
基本的に一過性のパターンであれば食生活を見直したり、運動を行って体循環を良好にすればすぐに改善できるものです。しかし、いつもと変わらない生活を送っているのにもかかわらずある日から突然ふくらはぎが腫れるとか、むくみが10日以上も続いているのであれば病気の可能性が考えられますので一度医師に診察してもらいましょう。
心臓障害
心臓のポンプが正常に機能しなければ体は当然むくみます。心臓の障害により血行不良を起こしているのであればむくみは重大な病気の予兆かもしれません。心筋梗塞で突然倒れるなどはできるだけ避けたいので早急な診察が必要になります。
肝臓や腎臓の障害
アルブミンという血管に水分を取り込んだり、リンパ管へ流したり浸透圧の調整を行うタンパク質がございます。肝臓で合成され腎臓でろ過されるのです。ところが、肝臓や腎臓になんかしらの障害が生じることでアルブミンの量は減少します。するとリンパ管から水分が血管に戻らずむくみになるのです。
下肢静脈瘤
本来静脈には血液の逆流を抑えるために静脈便が正常に機能するのですが、そこに障害が起こると逆流を起こし足に血液をためてむくんでしまいます。ケースバイケースですがむくみのマッサージで改善することも可能です。
むくみを解消するならマッサージとストレッチ!
顔のむくみ解消マッサージ
1 握りこぶしをつくり外側の面を使い顎のフェイスラインを3秒ずつほぐす
2 頬骨の下を4か所に分け親指で3秒ずつ指圧する
3 目の周りを下三か所、上三か所に分け3秒間ずつ指圧する
4 頬骨の上を三か所に分け軽くつまみながらほぐす
5 L字を作り親指を顎にあて頬の横から耳の横まで流す
足のむくみ解消マッサージ
1 両手で足の裏全体をまんべんなく指圧する
2 拳を作り足の指の付け根からかかとまでさすりながら指圧する
3 片膝を立て足の後ろ側を足首から膝下まださすりあげる(5回)
4 膝上から太股の付け根を両手で指圧する
5 同じラインを両手で交互に流すように3回さする
むくみ解消美脚ストレッチ
1 仰向けに寝て両膝を立てる
2 右足の裏にタオルをかけてタオルの端を持つ
3 膝が曲がらないようにかかとを押し足すように自分の方向へよせる
4 3をキープしながら少しづつ右側に倒す
5 ゆっくりと真ん中に戻す
6 ゆっくりと左側へ倒す
7 ゆっくりと真ん中に戻す
8 左右両方行う