いつかは地元に帰りたい、と考えているビジネスマンは少なくありません。都心で働いていた人が地元(地方)の企業へ転職をすることをUターン転職、Uターン就業といいます。ここでは、Uターン転職したいと考えている人に向けて、志望理由の伝え方、Uターン転職のメリットなどをお伝えしていきます。
Uターン転職のきっかけ
地元に戻りたいと考えるようになった理由には様々なものがあります。最近多いのが、親の介護・面倒を見なければならないというものです。特に独身で働いている人などは、家族の都合を考えなくてよいので、地元に戻りたいという願望が叶いやすくなります。また、自然に囲まれたところで子育てをしたいという人は、地元に限らずに地方へ転職を考えることもあります。働く土地が変わるということは、それなりの覚悟が必要になります。なんとなくではなく、Uターン転職を希望する理由を自分の中で確固たるものにしておきましょう。
Uターン転職先の探し方
転職エージェントを利用する
転職エージェントにUターンの希望を出せば、様々な企業を紹介してくれます。エージェントを利用するメリットは、ホームページだけでは分からない情報を知ることができることです。その企業が何を考えているか、この先どのような事業を展開していきたいのか、どういった人材を求めているかなどを事前に把握できるのは、面接時にとても有利に働きます。また、エージェントにはUターン転職を成功させた実績があります。過去の事例などをヒアリングできるのは、大きなメリットといえます。
自治体を利用する
働く人が都心に集まっていく社会の流れがある中で、地方は働き手を連れ戻したいと考えています。自治体によっては、働き先をエスコートしてくれるところもあります。地域振興課などに問い合わせをして、Uターン転職をしたい旨を伝えてみましょう。今のその土地の現状や、その土地に住むメリットなども教えてもらうことができます。また、生活上不便がないかを聞くこともできますので、働く会社だけではなく、生活の不安を取り除くこともできるようになるのです。
Uターン転職に向けた準備
志望理由を明確にする
地元に帰りたい!自然の中で暮らしたい!というのは、自己都合であって志望動機にはなりません。Uターン転職で重要なのは、Uターンする理由を志望動機のメインに置かないということです。その会社で何をしたいのかを明確にアピールするようにしましょう。中でも、都心で働いてきたメリットをどのように活かすことができるかは良いアピールポイントになります。決して地方の仕事レベルが低いわけではありませんが、都心でしか体験することができないような実務経験は、地方の企業にとってはプラスに働きます。なぜその企業を選んだのかという点と、自分が活かすことができるスキルを結び付けて伝えるようにしましょう。
一方で、地方に戻りたいと思った理由も伝えておくといいです。地方の採用担当者からすれば、「それなら都心で探したらいいのでは?」と聞き返したくなるものです。その会社の魅力と自己PRは十分にした上で、家庭の事情であったり、いつかは地元で働きたいという夢がある、などの思いも話すことで、採用担当者に気持ちが伝わりやすいです。
スケジュールの調整は出来るだけ早めに
地元(地方)での面接となると、仕事の合間に抜けることはできません。少し先の日程を2~3日空けておいて、その日に面接が入るように調整をするようにします。企業側は、遠方からの面接になりますので、ある程度は融通を利かせてくれるはずです。何度か希望日の調整が入るかもしれませんが、ここは粘り強く対応するようにします。
また、費用も考えなければなりません。新幹線や飛行機の利用は、決して安いものではないからです。できれば同日に複数社の面接を設定する、1泊2日で集中的に面接を入れる、といった計画を立てておくようにします。エージェントや自治体の仲介がある場合は、うまく調整に動いてくれるはずです。
Uターン転職のメリットとデメリット
メリット
Uターン転職には様々なメリットがあります。まず、地元に貢献ができるという点です。これまで育ってきた時に対しての恩返しは、仕事に対するやりがいにもつながります。地方で働いていた人が地元に戻って働くというインパクトは、同世代の若者にも噂で広まるでしょうし、自治体からすれば好事例の1つになるのです。
また、場所によっては自然豊かな土地で生活を送ることができるようになります。毎朝の満員電車に揺られることもなく、少し歩けば山があり、川があり、健康的な毎日を過ごすことができるようになります。
デメリット
都心で働いていた時よりも交通の不便さを感じることでしょう。場合によっては車通勤になることもありますので、Uターン転職先の交通網を把握しておくことが大切です。また、都心で働いていた時よりも給与が下がることが予想されます。その分、生活にかかる費用は減少するはずなので、転職先の給与が最低いくらあればいいのかは、自分の中で数字を持っておくようにしましょう。
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