会議において、「声が大きい人」は自分の意見を通しやすくなります。声が大きい人は、周りが間違っていると思っていることでも強引に押し切り、反抗できない状況を作り出します。言いたいことがたくさんあったけれども発言できなかったと後悔している人もいれば、良いアイデアを持っている人の意見を吸い出すことができなかった主催者もいます。声が大きい人の意見が通りやすいからといって、それが正しい判断だったとは言い切れません。
ここでは、会議で声が大きい人の意見だけが通らないようにするための対策をお伝えします。同じ思いをしたことがある主催者の人には必見の内容となっています。
声が大きい人の特徴
まず、会議で声が大きい人の特徴をまとめます。あなたの上司や周りに必ず1人はいるのではないでしょうか。
自分の意見が正しいと確信を持っている人
自分の考え方に自信があることは良いことです。しかし、他人の意見を聞かなくなってしまう、または取り込まないようになってしまうのは違います。良く言えば、責任感が強い人なのですが、悪く言えば頑固であり、融通が利かない人と言えるでしょう。
他人の意見に反対する人
自分の意見を話さないのに、他人の意見についてはよく口を出す人、いますよね。正しい指摘もあるでしょうが、自分の意見がないから説得力に欠けます。また、他人の意見に反対することを会議の意義だと勘違いしている人もいるのです。
会議主催者の役目
会議には様々な目的があります。意見をまとめて結果を導き出す目的、最終判断をする目的、新しいアイデアを引き出す目的などがあります。会議の主催者は会議の意味をよく理解して、意味のある時間にする必要があります。声が大きい人が会議に参加していたとしても、うまくまとめることが求められます。これからご紹介をする4つの対策をぜひとも試していただき、円滑な会議進行ができるようにチャレンジしてみてください。
声が大きい人の意見だけが通らないようにするための対策
①普段静かなメンバーに話を振る
声が大きい人が会議にいることで、気持ちが負けてしまう人がいます。特に若い社員にありがちな傾向です。何か発言をすることで高圧的に抑え込まれるのではないか、怒られてしまうのではないか、といった不安が出てきて、良い意見を持っているのに発言を控えるようになるのです。
主催者は、会議の中盤になったら、それまで話していない人に話を振るようにしてください。普段から静かなメンバーを把握している場合は、会議の序盤に話を振ってあげるのも良いでしょう。
②発言に対して、肯定的なフォローを入れる
発言する機会が少ない人に対しては、肯定的なフォローを入れることも主催者にとって重要な役目です。発言が終わった時に「そうですよね」とか「面白い考え方ですね」などのフォローをしてあげることで、声が大きい人も真剣に考えてくれるようになることがあります。
もし声が大きい人が話の途中で遮るようなことがあれば、「最後まで意見を聞きましょう」と指摘をしてください。ただし、相手が目上の方であれば、指摘をするのも難しいかもしれません。その場合はしばらく様子を見て、再度意見を持ち上げてあげるといいでしょう。そうしてあげることで意見を遮られた人が「言わなければ良かった」と悪い方向に考えることが無くなり、勇気を与えてあげることができます。
③声が大きい人との距離を考える
声が大きい人との席の距離は2つの考え方があります。どちらかを試してみて、効果的な方法を探ってみてください。
1つ目が、声が大きい人をできるだけ主催者から離す方法です。先ほど説明をした「自分の意見に自信がある人」に効果的です。主催者の近くに座ることで、自分の意見に重みがあると思わせる心理が働くためです。会議で座る位置が決まっていない場合、声が大きい人は組織上の権力を持っている事が多いため、会議室では中心に座られるか、上座に位置することが多いです。主催者が自分で動いて、声が大きい人から遠くに座るようにしてみてください。
もう1つが、声が大きい人の隣に主催者が座る方法です。これは「他人の意見に反対する人」に効果的です。他人の意見に反対をする人は、会議をうまくまとめようという気持ちが希薄になっています。主催者から席が離れていればいるほど、自由に発言ができると勘違いすることを防ぐ効果があるのです。
④全員の発言が終わるまで発言を止める
全員の発言が終わるまで、発言をしてはいけないルールを作ってしまう対策です。非常に効果的な方法で、多くの企業でも取り入れている会議進行方法です。
主催者から会議の最初に会議手法の説明をする必要があります。途中で意見を差し込むことを止め、次に自分が発言をしたい場合は、全員が話し終わった後でなければならない、とする方法です。効果的である反面、難易度が高い方法でもあります。それは、ルールを守らない人がいるからです。
どうしてもこの対策がうまくいかない場合は、他社事例のプレゼン資料を1枚ものなどで作り「会議をうまく進める方法」として発表してみてください。会社全体の会議に適用できれば、無駄な時間を過ごすことなく、活性化した会議が増えることになり、声が大きい人の意見ばかりが通ることを防ぐことができるようになります。
声が大きい人に対する対策のまとめ
声が大きい人の意見を通さないための対策を4つに分けてご紹介をしました。会議が意味のあるものになるか、時間の無駄使いになるかは、主催者の腕にかかっています。これらの対策をぜひとも実施していただき、声が大きい人の意見だけが通らない場にしてみてください。