スイーツや料理に幅広く使われているシナモン。桂皮(けいひ)ともいわれるシナモンは、香辛料としてだけではなく漢方薬にも使用される世界最古のスパイスです。ではとても身近にあるシナモンの効果・効能を知っていますか?ここではシナモンの効果・効能と適切な摂取量・摂取方法について詳しく解説します。
シナモンとは?
シナモンは世界最古のスパイスといわれ、人間とはとても深い関わりがあります。日本にも8世紀頃に「桂皮」として乾燥したものがもたらされています。
甘みの中に辛みのある独特の風味は、砂糖ととても相性が良いとされています。
シナモンには多くの種類がありますが私達がよく使用するシナモンはセイロンシナモンといわれています。
このほかカシアといわれる種類があります。セイロンシナモンは主にお菓子などにカシアはカレー料理などに使われることが多いようです。市販されているシナモンの多くはセイロンシナモンです。
シナモンの効果・効能は?
シナモンは漢方薬に使用されるなど多くの効果・効能が期待されます。詳しく見ていきましょう。
毛細血管の保護・修復、血流の改善の効果
シナモンには毛細血管を強くする働きがあるといわれています。毛細血管が健全で強くなることで体内の隅々まで血液が循環できるようになります。体内の血流が改善されることで体全体のバランスが良くなります。
血流が良くなることで血栓系疾患・心疾患の予防が期待できます。
胃や腸を強くし、消化を促進する効果
シナモンは下痢や腹痛、腹部の膨満感などに有効といわれています。
シナモンの甘い香りはシンナムアルデヒドという成分です。このシンナムアルデヒドの甘い香りで臭覚が刺激され、胃の働きが高まります。胃が活性化することで胃液の分泌が多くなり、消化が良くなるといわれています。
むくみの予防効果
女性が悩まされるのが「むくみ」です。シナモンには水分代謝を調節する作用があるといわれています。発汗作用が高まり体内の余分な水分を排出することでむくみを予防する効果が期待できます。
糖尿病を予防・改善する効果
血糖値を下げる効果があるといわれています。糖尿病の改善と予防には血糖値のコントロールが大切ですよね。シナモンには血糖値を下げる働きが期待できるので無理のない程度で毎日の食事に取り入れるといいでしょう。
またシナモンはインスリンの感受性をよくしてくれる働きがあるとされています。インスリンホルモンの感受性を高めてくれることで糖尿病やそのほかの病気の予防にもつながる効果が期待できます。
中性脂肪の軽減
シナモンには悪玉コレステロールと中性脂肪を軽減する効果があるといわれています。また高血圧やダイエットにも効果を期待することができます。
シナモンには副作用がある?
シナモンには多くの効果・効能が期待できるのでたくさん摂取したいと思いますよね。確かにシナモンを適正量摂取することで多くの効果を期待することができます。最近ではその効果・効能が注目されサプリメントも販売されるようになっています。
ただシナモンにはクマリンという成分が含まれています。このクマリンという成分を過剰摂取すると肝機能に障害が起きる可能性があるといわれています。
シナモンには大きく分けてセイロンシナモンとカシアシナモンの2種類ありますよね。このうちセイロンシナモンはカシアシナモンよりもクマリン濃度が低いといわれています。
またカシアシナモンはその産地によってクマリン濃度が大きく違います。中国産カシアはセイロンシナモンの41倍、ベトナム産カシアはセイロンシナモンの385倍のクマリンが含まれていると報告されています。(シナモン含有食品中のクマリンの実態調査~東京都健康安全研究センター広域監視部 平成19年度先行調査、pdfが開きます)
クマリンの濃度が気になる方はセイロンシナモンを選ぶようにするといいですね。また同じ報告の中でシナモンサプリメントに含まれるクマリン濃度はセイロンシナモンの約188倍と報告されています。
食事でシナモンを摂取し、シナモンサプリメントを飲むと摂取過剰になる可能性があるので注意が必要です。
1日の摂取量は?
シナモンの過剰摂取は副作用が考えられますが毎日適正量を摂取することで多くの効果・効能が期待できることは確かです。
一般的には1日10g以上摂取すると副作用の危険性があるといわれています。シナモンは0.6gでも糖尿病に効果が期待できるといわれています。あまり多くを摂取する必要はなくまたお菓子などにも含まれていることがあるので1日3gくらいを毎日続けて摂取するといいでしょう。
シナモンはいつ食べる?
シナモンを食べる効果的な時間というものはないようです。ただ毛細血管の修復などの効果を期待するなら夜摂取する方がいいでしょう。またシナモンにはリラックス効果も期待できるので就寝前に摂取することで安眠効果も期待できます。
大切なのは自分のライフスタイルに合わせて摂取するということですね。
シナモンの食べ方は?
シナモンは加熱してもその効果・効能はかわりません。基本的にはどのような料理や飲み物、お菓子でもとても相性がいいといえるでしょう。
コーヒーや紅茶に入れて飲む、アイスにかけてもおいしいですね。ただ糖尿病の方はできるだけ砂糖を使用しない方法でシナモンを摂取することをおすすめします。
まとめ
シナモンの多くの効果・効能には驚きですよね。アンチエイジングにも効果的なシナモンを適切に摂取しましょう。ただ過剰摂取は禁物。サプリメントを飲むときはとくに注意しましょうね。