塩抜きダイエットとは?はい、塩分の制限を行うことによりむくみの予防やダイエット効果が期待できるというものです。けれどもナトリウムというのは生命活動を行うえで必要不可欠なミネラルです。
よくいわれているのが筋肉の弛緩収縮の維持を行うことです。ですのでナトリウムが欠乏しすぎると細胞や筋肉が正常に機能しないなどのデメリットがあります。
もちろん、過剰に摂取すると体がむくんだり、痩せにくい体質になったり、高血圧症が心配されます。ダイエットでいえばむくみ改善、痩せやすい体質を作るという点でしょう。
そもそも塩で太るというのは、過剰に塩を摂取しすぎると体内に水分をため込み脱水しにくくなるためです。我々の身近でいえばラーメンのスープなんて塩をお湯で溶かしたようなものです。
塩分濃度の高いものを摂取するとむくむというのはそういうことです。そこで、今回は塩抜きを行ってダイエット効果を得る話をいたしますが具体的にどういったものなのか?詳しく解説させていただきますね。
日本の食文化は塩分過多になりやすい?
昔から日本人は調味料といえば塩を使ってきました。醤油、味噌といった日本古来からある発酵食品にはふんだんに塩が使われていますし、焼き魚、漬物、とくに味付けを行うにあたり塩はほぼ必ずと言ってもよいほどです。
ですから、日本人は塩分過多にはなりやすいも、塩分欠乏はなかなか考えられにくいのです。現代の日本の食品をみても、ファーストフードや加工食品にはほぼ必ず食塩はふくまれています。
たとえば、1日の塩の摂取量の目安としてWHO(世界保健機関)が定めている基準は1日5グラム未満です。さらには米国では心血管疾患を予防するために1日3.8~6.0gが推奨されています。
ところが、厚生労働省が2014年3月に発表した「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」の報告書によれば18歳以上の男性8.0g、女性7.0g未満と世界基準に比べるとこれもやや高いです。
ただ、高血圧患者の場合は6.0g未満を推奨しています。ところが、実際のところをみますと2012年のデータでは男性11.3g、女性9.6gなため完全にオーバーしています。
やはり、日本人は塩が好きです。ファーストフード、お菓子、飲料、あらゆる食品にナトリウムが使われています。夏など汗をかきやすい季節なら多少オーバーしてもよいかもしれませんが普段は極力とらないことが健康のためです。
塩分過多は太る!痩せない!劣化する!を招く?
このように塩分の過剰摂取は血管疾患つまり高血圧、動脈硬化、心臓病、脳梗塞といった病気に発展する危険性が高いのです。ですので、世界規模で摂取量の目安を発表しているのですが。。。
冒頭でもお話ししたようにダイエットにも影響します。それは、ナトリウムを摂取するとまず体の中で溜まっていきます。時間が経過するとそれが古くなります。
ただ単に古いだけならまだよいのですがこの古い塩には人が普段の生活から食べる油などの栄養素が混ざっているため当然ですが放置しておくことは体にもよくありませんし、
塩分の過剰摂取を続けているようではどんどん汚い塩が作られるので作られる一方でデトックスされることがないのです。
もし、この塩を取り出すことをしなければ塩分濃度も高い状態が続き、むくむ、痩せにくい、そして肝臓が水分をため込み排出されないように作用しますので同じ水分摂取を行っても水分の増加が行われます。
結果的に体がパンパンな状態になりむくみがひどくなります。たまにラーメンを食べてしまったとかで翌日から塩分のカットができるのであればそんなに問題はありません。
しかし、これがずっと続くとどうなるのか?体の循環がうまい具合に行えないためそれだけ代謝にも影響していきます。
健康面でいえば高血圧だけではなく、血管が圧迫されますので、いくら食生活を気を付けていたとしてもせっかく摂取したビタミン、ミネラル、食物繊維、たんぱく質など良質な栄養がうまい具合に吸収されないのです。
つまりは体に必要な栄養素がうまく運搬されないという事になりますので劣化につながっていきます。さらには、塩分が濃い食品ばかり食べるとご飯をたくさん食べたくなったり、甘いものやお酒がほしくなったりします。
そういった面からもやはりダイエットには塩分の過剰摂取はあまり良いとはいえないと考えられますね。
昔の日本人は塩分で生活習慣病にはならなかった?
実際のところ塩分の摂取量に関してはここ最近になって問題視されていますが昔から摂取量は多かったのです。それは日本の伝統的な食文化にあります。醤油、味噌、梅干し、漬物、おにぎり、塩ばかり使ってます。
漬物なんてそれこそ塩辛くて食べられないほどのものもありますね。だけど昔は生活習慣病はほとんどなかったのです。さて、塩をたくさん摂取しているはずなのにどうしてなのでしょうか?
それは昔の塩と現代の塩が全然違うものになってしまったからです。昔ながらの塩は海水を蒸発させて塩を作りました。そのためナトリウムが多いのは事実ではありますがそのほかマグネシウム、マンガン、カリウム、カルシウム、リン、などのミネラルが含まれているのです。
要するに、ナトリウムのほかに重要なミネラル成分が含まれているためある程度であれば余分に摂取を行ったとしても中和ができるためナトリウムの過剰摂取にはならないのです。
けれども、現在使用されている食塩の大半は昔の塩の作り方とは異なりナトリウム以外に含まれているミネラルはほとんどは取り除かれているのです。
健康的な食事に塩を取り入れたいのであれば人工的塩ではなく古来から作られている天然塩を使っていきましょう。ただ、そうはいっても定期的に体から塩を取り除くのはあるいみ大事なこと。
塩抜きダイエットの効果的な方法
まずは軽くスタートする
塩抜きダイエットとは、お肉、お魚、大豆、野菜、果実、穀類など塩を含んでない食品をたべるものです。もちろん、ここに塩を振りかけるのは厳禁です。
ただ、穀類に関しても太りやすいのでできれば玄米など胚芽が含まれている穀類を食べるようにしましょう。まずはこのようにして塩をできるだけ摂取しないようにする形にするだけでもよいです。
これを3日間だけ行う程度でも十分塩抜きダイエットとして効果が期待できます。
慣れないうちはプロのもとで
人間は食生活を変えると交点反応を起こすことが多いです。ファスティングでもみられることですがナトリウムを絶つと、頭痛、めまい、かゆみ、眠気などの症状を起こします。
もちろん、これは個人差がありますので必ずすべての実践者に症状がみられるとはいいません。中には全く無事な場合もあります。しかし、ナトリウムは人間の生命を維持するうえで必要なミネラルです。
そのため、摂取を完全に絶ってしまいますと何等かの異変が起こる可能性はあるということは認識しておくことと、仕事中や日常生活にこの症状が原因で支障をきたす可能性もあります。
ですから、ファスティングと同様に連休が始まる金曜日の夜からスタートするとよいです。土、日が家にいても大丈夫ならもしこういった症状を招いたとしても仕事には使用をきたさずに実践することができます。
食塩は絶対に摂取しない
当然ですが食塩が使われているものは絶対に食べてはいけません。このときは天然塩も摂ってはいけません。そう考えるとやはり自炊しかありません。
加工食品、お菓子、調味料には必ずと言ってよいほど塩が含まれています。調味料にも塩が使われているので塩抜きダイエットをする間は、塩を使わずに、しょうが、にんにく、コショウ、山椒、レモン、酢、ハーブ、バジル。。
などの香辛料をうまい具合に組み合わせることによりドレッシングなどの味付けとしてはよいものを作ることができます。
水を大量に摂取する
水をたくさん飲むことによって体内の循環が行えるのです。老輩物質を洗い流し、肝臓をきれいにする。腸の動きを活発にして代謝を上げるうえで重要なのです。
では、水分であればなんでもよいのかというとそうでもありません。注意してほしいのはジュースです。甘味料や人工甘味料は血糖値を上げるため体にはよくないのです。
では、お茶やコーヒーはどうかといえば、カフェインが含まれています。確かに利尿作用が高いうえ興奮作用もあるため代謝を上げるのですがビタミン、ミネラルも失うのと、すきっ腹で飲むと胃腸を痛めるためこれも控えましょう。
カリウムを摂取する
ナトリウムを体外に排出したいのであればやはりカリウムです。ただ単に水を飲むだけでも効果は期待できますがやはりカリウムを同時に摂取することでその効果を高めることができます。
カリウムが多い食品は果物でいえば、バナナ、アボガド、パパイアなどで、野菜は切り干し大根、かんぴょう、パセリ、ホウレン草、かぼちゃなどです。
そして、穀類を摂取する際に雑穀を使いましょう。アマランサス、黒豆、赤豆にはカリウムが含まれておりますのでカリウムの排泄とともに栄養バランスを整えるという点でもお勧めです。
実践期間は3日までに
ナトリウムはあくまでも過剰に摂取しているから問題なのであり全くないというのも問題です。発汗作用などによってもナトリウムは消費します。
それによりあまり長い期間行うのは絶対に危険です。そもそもナトリウムは、細胞の機能維持、神経の正常化、筋肉の収縮と弛緩を行う上で必要なのです。
筋肉が自由自在に動かなくなったとしたら大変なことにありますよね。我々人間には二種類の筋肉があります。一つ目は随意筋とよばれているもので筋肉運動で使うものです。
そしてもう一つが血管、心臓、といったもので不随意筋とよばれるものです。随意筋であればつるとかこむら返りといったものがそれですが、不随意筋は心臓発作、心臓麻痺などがあります。
これを考えるとナトリウム不足になるのも恐ろしい話なのです。ですから、指導者の下で実践するのが安全なやり方といえるでしょう。
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