取引先から会食やゴルフで接待を受けたり、お中元・お歳暮などの贈り物が届いたりしたときに欠かせないのがお礼状です。秘書は上司のゴーストライターになることがよくあります。今回はお礼状の書き方やマナーをご紹介します。
お礼状とは?
お礼状とは、相手への感謝の気持ちを表す書状のことです。
ビジネスシーンでは会食やゴルフに招待されたり、贈り物が届いたり、相手の会社に訪問・視察したときも「時間を作ってくれてありがとう。」という感謝の気持ちを込めてお礼状を書くことがあります。
お礼状はなるべく早いタイミングで送るのがいいとされています。
あまりにも時間が立つと返って失礼になるので、目安としては視察や贈り物が届いてから10日以上たっているときはお礼が遅れたお詫びの言葉も添えた方がいいでしょう。
便箋や封筒は相手との関係性で選びます。
はがきは目上の人に送るのは失礼にあたりますので気をつけましょう。
特別親しい間柄であれば、はがきやメール、また電話でお礼を言うということもOKですが、ビジネスシーンのお礼状では封書が一般的です。
手書きの方が感謝の気持ちが伝わります。
しかし代筆の場合は、本人でないことがわかってしまいますので、パソコンの文字で大丈夫です。
ちなみに代筆を明記するように上司から指示がない限り、秘書の名前は書く必要はありません。
②お礼状の書き方~会食の場合
会食に招待されたときのお礼状の例文をご紹介します。
ポイントは行ったお店がわかれば、食事のときの雰囲気なども書くこと!
誰にでも出せる文書は、使いまわしだと思われてしまいます。
例文
拝啓
〇〇の候、貴社ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、先日はお忙しいところ貴重なお時間を割いて、お食事にご招待いただきまして、誠にありがとうございました。
落ち着いた雰囲気の素敵なお店で旬の美味しいお料理とこだわりの日本酒を頂きながら、ゆっくりと貴重なお話を聞くことができ、楽しいひとときとなりました。深く感謝しております。
つきましては、微力ながら事業発展のため誠心誠意努力いたす所存です。今度ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
略儀ながら書中をもちまして、お礼申し上げます。
敬具
平成〇年〇月吉日
□□□株式会社
代表取締役社長 〇〇 〇〇
〇〇〇株式会社
専務取締役 〇〇 〇〇 様
③お礼状の書き方~ゴルフの場合
ゴルフで接待を受けたときのお礼状の例文をご紹介します。
天候やプレーのことも書き添えるといいですね。
雨のときは「悪天候の中、ご足労を賜り感謝しております。」などの一文が書けるとポイントが高いです!
上記は招待していただいたお礼ですが、招待した側としてお礼状を書くときは写真を添えるといいですよ!
例文
拝啓
〇〇の候、貴社ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、先日はお忙しいところ貴重なお時間を割いて、懇親ゴルフ会にお誘いいただいたうえに、身に余るお気遣いを賜り、誠にありがとうございました。
さわやかな晴天の中、皆様と有意義なお話をしながら楽しくプレーができ、本当に良い一日が過ごせました。重ねてお礼申し上げます。
ご一緒いただきました〇〇様にもよろしくお伝えください。
今度ともご高配賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
略儀ながら書中をもちまして、お礼申し上げます。
敬具
平成〇年〇月吉日
□□□株式会社
代表取締役社長 〇〇 〇〇
〇〇〇株式会社
専務取締役 〇〇 〇〇 様
④お礼状の書き方~贈り物の場合
お中元、お歳暮など贈り物を頂いたときのお礼状の例文をご紹介します。
頂いたものについても触れるといいでしょう。
例文
拝啓
〇〇の候、貴社ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、この度はお心尽くしのお品を頂戴しまして、誠にありがとうございました。
旬の味覚を早速社員一同で頂きました。
日頃わたくしどもの方がお世話になっておりますのに、このようなお心遣いをいただき恐縮に存じます。
今度とも変わらぬお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。
末筆ではございますが、貴社のご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げます。
略儀ながら書中をもちまして、お礼申し上げます。
敬具
平成〇年〇月吉日
□□□株式会社
代表取締役社長 〇〇 〇〇
〇〇〇株式会社
専務取締役 〇〇 〇〇 様
上司の気持ちになってお礼状を書こう!
会社で書式がある場合は、その形式にそってお礼状を書きましょう。
その人ならではの言葉を入れるのがお礼状のポイントです。
まったく雰囲気がわからないときは、上司にさりげなく『昨日の会食のお店はどうでしたか?』などと聞いてみるのもいいでしょう。
最後にお礼状が完成したら上司に見てもらいましょう。
上司からOKがでたら、上司に署名をしてもらうといいでしょう。
名前までパソコンの文字で、内容もありきたりのものだと代筆したのがバレバレで感謝の気持ちが伝わりません。
せめて名前くらいは直筆の方が印象がいいでしょう。
上司の気持ちになって取引先に感謝の気持ちをこめたお礼状を送りましょうね!