新入社員や派遣社員、異動により新人秘書が入ってきたときに、急に先輩になっても後輩に対してどんな指導をしていいのか迷いますよね。しかし指導することは自分を見直す機会にもなり、後輩の疑問点をどう解決していくか考えることで自分も成長できる立場でもあります。今回は後輩への指導の仕方を見ていきましょう。
後輩への指導。上手な説得の仕方。
まず後輩への指導をするときに、上手な説得の仕方を学んでいきましょう。
説得とは相手が論理的にも感情的にも納得し自ら考えて行動を起こしてくれることをいいます。
・いいタイミングを見計らう。
相手が話に集中できないようなタイミングで説得しても聞いてもらえない可能性があります。
タイミングを見計らい、話を聞けそうなときにしましょう。
・積極的にチャンスを作る。
『あなたにとっても勉強になると思うからぜひチャレンジしてみてほしい!』と前向きな表現をすることが大切です。
逆に同じ意味でも『あなたのために言っているのになんでわからないのよ!』という感情的な表現は反感を買うのでよくありません。
・熱意をもって根気よく!
他人を変えることは難しいんですよね。
上手く伝わらなかったときは、タイミングを見計らい、粘り強く繰り返し説得してみましょう。
そして他人を変える前にまずは自分も変わってみましょう。
相手の性格に合わせて説得の仕方を変えてみるのもいいですね。
・予想される逃げ道をふさぎ、先手をうつ。
『忙しいんで!』と断られてしまっては、本題の話ができません。
先に先手を打ちましょう。
『忙しいのは充分理解しているのだけど…。』と前置きをするのもポイントです。
・第三者の力を借りる。
自分だけでは説得力にかけるというときは、相手に影響力のある第三者に説明してもらうのもありです。
・権力・金力・物力などの補助力を使う。
悪い言葉で言うと、脅しや泣き落としのような感じもしますが、これも説得する方法の一つです。
ただしやりすぎるとパワハラになるので気をつけましょう。
・不安を取り除いてあげるのも大切!
上手く説得できなかったときは、相手に不安があるからなのです。
後輩が自分で前に進むには先輩として不安を取り除いてあげることも大切です。
不安には主に4つあり、「能力的不安」・「物理的不安」・「心理的不安」・「経済的不安」となります。
それぞれ取り除くには方法があります。
「能力的不安」を解消するには、成功例を話してあげましょう。
相手は求められているレベルが高すぎると不安に思っているのです。
私も不安だったけど、このように取り組んだら成功したという話をしてあげましょう。
成功した話をしすぎると自慢話に聞こえ、しらけられますのでその点は注意してください。
「物理的不安」を解消するには、能率性を示しましょう。
相手は仕事が増える、時間がなくなるといった不安を持っています。
あなたならこれもできるから大丈夫!もし忙しくて大変になったら私も手伝うから心配しないでと声をかけましょう。
「心理的不安」を解消するには、みんな最初はそうだという誰でも不安であることを話してあげましょう。
失敗したくない、わからないことが怖いと思っているので、みんなそういう思いだという共通の不安であることを教えてあげましょう。
「経済的不安」を解消するには、具体的な数字を表しましょう。
この仕事で損をすることはないという具体的な話をすることが大切です。
後輩への指導。上手な忠告の仕方。
忠告をするときのポイントは基本的に1対1ですること!
上手な忠告の仕方を見ていきましょう!
・忠告する前に
まず事実関係をよく調べましょう。
自分で見たことなら事実ですが、後からわかったことや人から聞いたりしたことは事実であるか確認することが大切です。
またそのことがなぜ起こったか原因をつかんでおくことも重要です。
その後忠告した後の効果などを予測しておきます。
時と場所を考えてタイミングをつかみましょう。
・忠告するときは
忠告するときは基本的に1対1で行いましょう。
人前で話すのはよくありません。
人前でわざと話し、見せしめのような指導を行う人がいますが、忠告を受けている本人も周りの人もいい気分はしません。
感情的にならず冷静に根拠を示します。
悪いことばかりを指摘するのではなく、いい点もほめながら話しましょう。
人と比較するのはよくありません。
とくに身近な人と比較するのはやめましょう。
相手が言葉につまってしまったり、何も言えなかったとしても、追い詰めてはいけません。
・忠告したあとは
忠告したあとは、いつもと態度を変えないように切り替えましょう!
忠告したことが改められているか確認し、なかなか改善されないときはタイミングよく忠告を再度行いましょう。
説得や忠告はタイミングをよく考えて!
説得や忠告をするときには、個人的な感情を含めてはいけません。
また、タイミングをよく考えて行いましょう。
普段からどのような性格なのか後輩をよく見るのも大切です。
先入観を持たずに接してみましょう。
いい先輩になり、いい職場環境を作ってくださいね!