僕の個人的なお話ですが大根は小さいころから母親に「健康に良いから食べなさい。」といわれてきました。当時はそんなに大根は好きでも嫌いでもなくなんとなく食べていた感じです。世間一般では今も昔も変わらず大根は健康に良いというイメージではないでしょうか。
しかし、大根は淡色野菜であり緑黄色野菜ではありません。なので青々としている野菜よりかは栄養価も低いのではないか?と思われるかもしれませんね。世間一般では体に良いとはいわれていますが実際のところの栄養価がどうなのか気になりますよね。
ただ、大根は活用次第ではダイエットにもオススメな食品なのです。そこで今回は大根をどのようにすればダイエットとして活用することができるのか?カロリー、栄養成分はどうなのか?栄養価の高い食品なのか?その辺について触れていきたいと思います。
生大根は低カロリーで本当に栄養価が高いのか?
さて、大根のカロリーですがMサイズおよそ1本当たり900gなのですがそれでもわずか162kcalしかありません。三大栄養素においては、タンパク質(3.6g)、脂質(0.9g)、炭水化物(36.9g)となります。一見すると炭水化物が少し多いのではないか?と思われますが1本当たりの計算ですからね。
100gであれば、カロリー(18kcal)、タンパク質(0.4g)、脂質(0.1g)、炭水化物(4.1g)と全てにおいて数値が低いですね。GI値も38~40ほどなので血糖値も非常に上がりにくい野菜です。そういった意味では非常にダイエットには良いのではないでしょうか。
生大根1本(900g) | |||
ビタミン | ミネラル | ||
ビタミンB1 | 0.18mg | ナトリウム | 153mg |
ビタミンB2 | 0.09mg | カリウム | 2070mg |
ナイアシン | 1.8mg | カルシウム | 207mg |
ビタミンB6 | 0.45mg | マグネシウム | 90mg |
葉酸 | 297μg | リン | 153mg |
パントテン酸 | 0.99mg | 鉄 | 1.8mg |
ビオチン | 2.7μg | 亜鉛 | 0.9mg |
ビタミンC | 99mg | 銅 | 0.18mg |
マンガン | 0.36mg | ||
ヨウ素 | 27μg | ||
セレン | 9μg | ||
モリブデン | 18μg |
そのほか、食物繊維が11.7gございます。確かにこれをみると大根は緑黄色野菜にも匹敵するほどの栄養価に思えますが、それはMサイズ1本(900g)をたべたらの話です。しかも生で。加熱すればビタミンは減少してしまいますからね。もちろんそれができればよいのですがなかなか難しいと思います。ですから大根というのは実際のところそこまで高い栄養価はないです。
大根ダイエットの効果効能について。
もちろん、栄養価が低いとはいえあくまでもそれは栄養価の高い他の野菜と比較した時の話です。とはいうものの、大根100g程度では満足にビタミン、ミネラルは摂取できません。けれどもそれだけではなく大根に含まれる酵素に注目していただきたいのです。
皮もしっかりと食べる
大根を食べるなら無農薬野菜にして皮ごと、もしくは薄く皮を削って食べることです。どうしてかといえば大根の皮には中心部と比較してもおよそ2倍のビタミンCを摂取できるためです。さらにはルチンがたくさん含まれています。ルチンとはそばで有名でですよね。
こちらでも解説したとおりですが、ルチンには悪玉コレステロールを下げ動脈硬化、心臓病などの血管系の病気を予防するだけではなく血流を改善し代謝を上げるためダイエット効果が期待できるのです。もし、大根ダイエットを行うのであれば皮ごと食べるのが鉄則なのです。
根に含まれる美容健康成分
大根にはたくさんの酵素が含まれていると説明しました。特にすりおろしにするとものすごく泡立ちますよね。アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、オキシダーゼ、イソチアネートといったものです。もちろん、そのほかビタミン、ミネラルも含まれています。
アミラーゼ
アミラーゼは唾液に含まれている酵素でありまして炭水化物の消化分解に働きます。大根を食べると消化が良くなるといいますがそれはこういった理由からです。
プロテアーゼ・オキシダーゼ
アミラーゼが炭水化物分解酵素に対してプロテアーゼやオキシダーゼはタンパク質分解酵素です。ですからサンマやサバ、お肉などと一緒に大根おろしを食べるのは有効です。消化が良くなりますので胃への負担が軽減できますね。また、免疫力を強化します。というのは体内に侵入してきたウイルスを培養するのですがこれにより体内の免疫力を向上することができるのです。そもそも、免疫細胞はもちろんのことわれわれの細胞はタンパク質が主成分です。ここで損傷された細胞を修復するうえで重要な役割を担っておりますのでがんなどの生活習慣病の予防にも活用できます。
リパーゼ
リパーゼはこの中でも脂肪の燃焼に関係している酵素です。空腹でも運動を行って脂肪が燃焼できるのはリパーゼにより中性脂肪が分解されるからです。特にダイエットに良いとされているのはホルモン感受性リパーゼですが、アルギニンやリジンといった燃焼系アミノ酸と組み合わせるとさらに有効です。
イソチオシアネート
こちらもダイエット系の酵素です。体の新陳代謝を高め脂肪燃焼効率を上げてくれるだけではなく細胞を破壊する活性酸素を除去する抗酸化力の強い成分でもありますので美容と健康に良いと考えられます。
カリウムによる体循環
大根にはたくさんのカリウムが含まれています。カリウムといえばナトリウムや老廃物を体外へ排出しますのでデトックス効果によりむくみが改善されていきます。それに体の水分を循環するため代謝アップとしても有効なのです。水とカリウムでダイエット効果が期待できます。
生大根ダイエットの実践方法について
では、どのように生大根ダイエットを実践していけばよいのでしょうか?やり方は簡単で1日当たり300gの大根を食べることです。300gとなると大体大根輪切りを6センチ程度です。食事制限は基本的にしなくてもよいとされていますが度を超えてしまっては逆に太るだけです。
毎日生大根を食べているからといって毎食ファーストフード、間食にはスナック菓子をバリバリ食べていてはダイエットにも健康にも悪いです。あくまでも2食もしくは3食バランスのとれた食事を行ったうえで大根ダイエットの効果というものが発揮されます。
けれども、生大根ってかなり辛いです。この辛味成分であるイソチオシアネートがダイエットにも良く健康にも良いわけです。加熱して辛さがなくなった大根はあんまり栄養価が高いとはいえません。では、これを無理してでも食べましょうというのかといえばそれも違います。
たとえば、醤油をかけてサンマと一緒に食べるだけでも辛さというのは目立たなくなりますし、大根サラダにドレッシングをかけて食べても辛さはわからなくなります。このように調理法を工夫した食べ方をすれば生大根も手軽に食べることができます。
特に、食事の前に大根サラダなどを食べてある程度空腹を抑えたうえで食事をすることにより余計にカロリーを摂取しなくなりますのでそういった意味でも食前の野菜を食べるということはダイエットに有効と言えるのです。