運動会や体育祭でお馴染みの競技、綱引き。今やこうした学生達の行事にとどまらず、競技綱引きというものも存在し、公益社団法人綱引き協会が主催する全国大会も開催され、大人のスポーツとしての一面も持ちます。
今回はこの綱引きに必要な筋肉を鍛えるための筋トレメニューについて紹介していきたいと思います。
腕の筋肉だけあればOK?
まず、綱引きというと、腕力がものを言う競技というイメージがあります。確かに腕の筋肉を鍛えることで綱を自陣に引き込むパワーがつきますので試合を有利に進めることができます。
しかし、実際に綱引きをしてみるとわかると思いますが、綱引きにおいては腕以外の筋肉も鍛える必要があります。
とはいえやはり腕の筋肉も大事になりますので、まずは綱引きに効果的な腕の筋トレメニューを紹介します。
*前腕のトレーニング
綱を引く際に使用する腕の筋肉は、上腕二頭筋や三頭筋というよりは前腕の力による部分が大きいです。
普段筋トレをしている人でも、前腕を鍛える人は中々いないようにも思います。
前腕トレーニングとして有効なのは、リストカールです。
リストカールの方法としては、台に腕を乗せ、手首は浮かせた状態でダンベルもしくはバーベルを持ち、手首を返していく動作を行います。
地味な動きですが、これはかなりきつく、また注意すべきは、手首は怪我をしやすいので、あまり重い重量を使わないことです。基本動作としては手の甲を下にした状態で行いますが、手の甲を上にした状態で行うことでも違う刺激を入れることができます。
腕以外に鍛える筋肉(背中)
次に、腕以外の筋肉について紹介していきます。
先ほど腕以外の筋肉も綱引きに必要であると説明しましたが、綱を引く際には、当然ですが「引く」力が必要になります。そしてその引く力を発揮する際に稼働する筋肉は、背中の筋肉です。
そして、綱引きに有効な背中トレーニングは、ロウイング系、すなわち引く系の種目です。
ロウイング系の種目といっても種類は様々ありますので、色々とこなすことでより有効に鍛えることができます。
今回紹介するのはシーテッドロウイング。
マシンを使用したトレーニングになりますが、背筋を伸ばした状態で重りを引いていくという動作になります。注意すべきは、腕の力で引かないこと。背中の筋肉を使って引くことで、綱を引く際に力を発揮することができます。そして、ロウイング系種目を正しいフォームで行えるようになると、それがそのまま綱引きに応用できます。
その他の背中のトレーニングとしておすすめなのは、ラットプルダウンです。
背中の広背筋および大円筋を鍛えることができるこの種目も、腕の力に頼らないで引くことが大事です。
また、バーを引いて元に戻す際、腕を伸ばし切った状態にせず、肘を少し曲げた状態まで戻し、また引くという動作を行います。
腕以外に鍛える筋肉(下半身)
次に大事になる筋肉は、下半身の筋肉です。実際に綱引きをしてみるとわかると思いますが、綱引きは上半身よりもむしろ下半身のスポーツであるといっても過言ではないと思います。
特に競技性が高くなるほど、選手の姿勢が低くなっており、足に力が入っていることがわかります。
また、特に綱の最後尾にいる選手(アンカー)の選手は最も力持ちの選手を配置することになりますが、この選手には下半身の力が相当に要求されます。
では、下半身のトレーニングについて、綱引きに効果的なトレーニングについて紹介していきます。
まず紹介するのは、大腿四頭筋(ふともも)のトレーニングであるスクワット。
踏ん張る力を付けることができるこのトレーニングでの注意点は、しっかりとお尻を膝の高さまで落とすということです。
もしスクワットがうまくできないという方は、レッグプレスを行いましょう。
レッグプレスの場合、軌道が安定するので踏ん張る力をより感じることができます。
次に、ハムストリングの筋肉を鍛える方法を紹介します。
綱を自陣に引き込む際に踏ん張る筋肉として、太ももの裏側であるハムストリングも鍛えておくことが大事です。
種目としては、レッグカールをおすすめします。
レッグカールではマシンを使用して行いますが、最初は軽い重量で行うことにしましょう。しっかりハムストリングに刺激が入ることを意識して下さい。
その他に鍛えるべき筋肉
最後に、その他に大事になる筋肉について紹介します。
綱引きをする際には体のバランス、すなわち体幹が大事になります。
この体幹を鍛えるには、腹筋を鍛えておく必要があります。
腹筋を鍛えるには、クランチを行うのが最も一般的です。
毎日行う必要はありませんが、3日に1回くらいの割合で行うといいでしょう。
また、肩の筋肉を鍛えておくことも綱引きには大事になります。
肩の中でも、三角筋の後部を鍛えることでより引く力がアップします。
トレーニングとしては、ラテラルレイズがおすすめです。
やり方としては、ダンベルを両手に持ち、体を前方に倒した状態で、ダンベルを上に上げます。しっかり三角筋後部に刺激が入っていることを確認しましょう。
まとめ
以上、綱引きに必要な筋肉と、その筋肉を鍛えるのに効果的な筋トレ種目について紹介してきました。
綱引きをしている方はもちろん、今回紹介したトレーニングを日ごろから行っている方は、綱引きので実力を発揮できる可能性がありますので、挑戦してみてはいかがでしょうか?