ジュースの中での定番感のあるオレンジジュース。柑橘類であることからビタミンCが豊富というイメージしか印象がないのですが、オレンジジュースにはどのような効果があるのか、疲労回復に良いらしいけれど本当のところはどうなのか、などを検証してまいります。
オレンジジュースのカロリーは?
オレンジジュースと一口に言ってもいろいろな種類があります。主なオレンジジュースのカロリーをご紹介しますね。200ml当たりの数値です。
- バヤリースオレンジ 86kcal
- トップバリュー オレンジジュース100% 88kcal
- なっちゃん オレンジ 88kcal
- POMポンジュース 88kcal
- ミニッツメイド オレンジ 96kcal
- ドールオレンジ100% 182kcal
- トロピカーナ ヘルシーフルーツオレンジ 102kcal
比較のためにお菓子のカロリーを紹介します。
例えば、板チョコ1枚が307kcal(55g)。半分としても約135kcalとなりますから、オレンジジュースよりも遥かに高いですね。
ポテトチップスですと、カロリーは1袋(60g)で337kcalです。途中で食べることが止まることはまずないとすると、相当なカロリーの高さということがわかります。
小腹が空いたとお菓子を食べることと比較すると、オレンジジュースのカロリーは比較的抑えられると言っても良いでしょう。
オレンジジュースの栄養は?
では食品成分表をもとに、「オレンジジュース100%」の200g当たりの数値を列記します。(数値は左が含有量、右が平均必要量)
- ビタミンC 84mg 85mg
- 葉酸 54µg 200µg
- カリウム 380mg 2500mg
- ビタミンB1 0.14mg 0.8~1.2mg
- ビタミンB6 0.12mg 1~1.2mg
日本人が摂取する平均必要量と照らし合わせて見ますと、ビタミンCはほぼ100%摂取出来ますね。他の栄養素もこのオレンジジュース(200g)1本である程度摂れていますから驚きです。ちなみにそれぞれの栄養素の役割や効果をご紹介しておきます。
ビタミンC
美容効果に優れた成分であることは皆さまご存知ですよね。抗酸化物質の1つで、特にコラーゲンの生成を助け肌にハリを与える効果があります。シミ・ソバカスの予防し、免疫力強化にも有効とされています。
葉酸
水溶性ビタミンの1種です。抗貧血ビタミンとしても知られており、特に女性の妊娠・授乳中に必要とされる栄養素です。胎児の正常な発育に必要とされています。
カリウム
心臓や筋肉機能を調節する効果があります。血圧や血管に作用して高血圧防止効果が期待されます。また、ナトリウムを体内から排出する働きもあります。
ビタミンB1
水溶性ビタミンの1つ。皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあります。また、糖質をエネルギーへと変えるのに必要な栄養素です。
ビタミンB6
水溶性ビタミンの1つ。たんぱく質の代謝と深く関わる栄養素です。大きい分子のままでは吸収されにくいところ、たんぱく質を分解してアミノ酸にします。そして、アミノ酸を体内で働きやすい形に合成する役割もあります。
オレンジジュースの効果は?
疲労回復効果はある?
オレンジジュースに疲労回復の効果はあります。この効果が表れるのは、オレンジジュースの中の「クエン酸」の働きが大きいからです。クエン酸は疲労物質を分解するという働きを持っています。なので、特にスポーツ後のオレンジジュースは、より効果的と言われています。
フラボノイド(ヘスペリジン)効果
柑橘系の皮やスジに多く含まれる成分である、フラボノイドの1種へスペリジンは、血管を丈夫にする効果があります。末梢血管を強化する働きがあるので、血流改善にも効果が期待出来ます。また、ビタミンCの働きを補強する役目も果たしますので、よりコラーゲンの生成を促します。
オレンジジュースの飲み過ぎはNG!?
こんなにも効果のあるオレンジジュースですが、飲み過ぎは注意しなければならないという噂は本当でしょうか。
ビタミンCの摂り過ぎ
難しいところで栄養素というのは摂れば良いというものではありません。それぞれに適量、分量というものがあります。コップ1杯のオレンジジュースに、必要量のほぼ100%が含まれていますので、過剰に摂取することになります。「日本人の食事摂取基準」(2010年)によれば、ビタミンCの1日分の摂取量は成人で100㎎とされいます。ビタミンCを摂り過ぎてお腹が緩くなるという話も聞きますので、気を付けて下さいね。
糖分の摂り過ぎ
ストレートタイプ以外のオレンジジュースの場合、砂糖が含まれているのは事実です。500mlで50gの砂糖が入っているともされていますので、かなりの糖分となります。太る可能性も大きくなりますので注意しましょう。缶や瓶などに表示されていますから、今の時代栄養の表示は小まめにチェックする必要があるかも知れませんね。
また、オレンジジュースを含む果物ジュースは果糖が多すぎるため、血糖値を上昇させてしまいます。糖尿病の人の飲用は注意が必要です。
あとがき
何事にも言えることですが、飲み過ぎに良いことは1つもありません。ということは美容にも健康にも多くの効果が見られるのですから、飲みすぎなければこんなに良い飲み物はないと結論付けます。フルーツの効果として、朝は金、昼は銀、夜は銅に値すると聞いたことがあります。朝コップ1杯のオレンジジュースを飲むことをおすすめします。