正しい敬語は使えていますか?秘書は社内外ともに上層部と接することも多いため、正しい敬語が使えないと恥ずかしい思いをすることも多いものです。敬語に慣れてきても実は間違った敬語を使っているなんてことも…!今回は『食べる』について尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方を見ていきましょう!
敬語とは?
そもそも敬語とはなんなのでしょうか?
敬語とは、相手に敬意を表す言葉です。
社会人として敬語は使えて当たり前!といっても過言ではありません。
完璧に敬語をマスターしないと秘書にはなれない…というわけではありませんが、秘書検定の問題にも出題されるので、覚えておきたいものです。
敬語がうまく使えなくても一生懸命な気持ちは伝わりますが、やはり社会人としては身につけておきたいですよね。
敬語の種類
敬語の種類は3種類あります。
尊敬語
尊敬語は目上に人に使い、相手を立てるときに使う言葉です。
相手の行為に対しての言葉になります。
謙譲語
謙譲語は自分をへりくだることで相手を立てる敬語です。
自分の行為に使う言葉です。
丁寧語
語尾に「です」、「ます」、「ございます」などを使用し、相手に対して丁寧に表現します。
敬語は相手のすることに対して謙譲語を使ってしまったり、逆に自分がすることに尊敬語を使うことで間違った使い方になってしまいます。
また二重敬語といって丁寧にするあまり敬語を二重に使ってしまうのもNGとされています。
この3つの他に、「美化語」と呼ばれる、普通の言葉に「お」や「ご」をつけて柔らかい表現にするのも敬語です。
動物や自然現象、外来語・外国語にはつけません。
「食べる」の尊敬語は?
「食べる」の尊敬語は「召し上がる」・「おあがりになる」・「お食べになる」です。
使い方は次のとおりです。
・こちらのお菓子は召し上がりましたか?
・たくさんご用意しましたので、おあがりください。
・本日、昼食はお食べになりましたか?
尊敬語は目上の人に使う言葉なので、自分のことに使ってはいけません。
例えば先に食べたことを、「私はすでに召し上がりました。」なんていうのは間違いです!
「私はすでに頂戴しました。」と自分のことを言うときは謙譲語を使いましょう。
「食べる」という行為や言葉は、本能的な部分なので、はっきりというよりも、相手のことをいうときは「召し上がる」と使った方が聞こえがいいです。
目上の人にはなるべく「召し上がる」を使いましょう。
「お食べになられる」は丁寧に聞こえますが、二重敬語なのでNGです。
そもそも「召し上がる」に「お」をつけるのも二重敬語ですが、非常識とまではいかず、よく使われています。
ただし、「お召し上がりになられる」はさすがにくどいのでNGです。
「らる」・「られる」は敬語の助動詞なので、尊敬語にくっつけて使ってはいけません。
『あれ?なんか丁寧過ぎない?』と思ったときには過剰な敬語を使っている可能性があるので気をつけましょう!
「食べる」の謙譲語は?
「食べる」の謙譲語は「頂戴する」・「いただく」です。
使い方は次のとおりです。
・部長からのお土産を頂戴しました。
・先ほど休憩時間にお菓子をいただきました。
食べるというより丁寧ですよね。
ちなみに謙譲語ではありますが、自分が買ってきたものや作ったものを頂戴する、いただくとはいいません。
たとえば、今日お昼に何を食べたの?と目上の人から聞かれたときに、「今日のランチはコンビニのお弁当を頂戴しました。」とはいいません。
このようなときは、「今日はコンビニのお弁当を食べました。」という方がいいでしょう。
「食べる」の丁寧語は?
「食べる」の丁寧語は「食べます」となります。
使い方は次のとおりです。
・今日は会議があるので、お弁当は13時から食べます。
・今日、朝ごはんは食べましたか?
・昨日の夜は、焼き肉を食べました。
丁寧語は同僚と話すときや、自分と同じ立場の人たちに丁寧に話すときに使うことが多いです。
尊敬語や謙譲語だと、あまりにも丁寧すぎて距離が縮まらないことがあるので、近所の方や結婚相手の両親と話すときなども丁寧語がいいでしょう。
丁寧語は過去形にすると「ました。」という表現になります。
敬語は正しく使おう!
今回は「食べる」について詳しく紹介しました。
「食べる」は日常的な会話でも、社内外問わず使うことが多いので、しっかりと覚えておきましょう。
英語を話せる秘書もすごいですが、まずは難しい日本語をしっかりと話せるようになりましょう!
一生懸命丁寧に伝えれば気持ちは伝わりますが、やはり秘書たるもの敬語は正しく使えるようになりたいですよね!
普段使い慣れていないと、敬語を正しく使うことを考えすぎて、丁寧に丁寧にと思っているうちに、何を話しているかわからなくなってしまうこともありますよね。
しかし、敬語を気にするあまり内容がうまく伝わらないのは困ります。
そのため、普段から言葉遣いには気をつけて、自然と敬語で話せるようになりましょう。
また敬語を使うことに慣れている秘書も、この機会に一度見直してみましょう。