部下の能力をしっかりと見極めることは上司にとって大切な役目になります。部下を昇進させるためには、部下の事を知り、昇進に必要なスキルを伸ばしてあげることが重要です。ここでは、部下を昇進させる時に考えておきたい基準を7つにまとめました。
①責任感があること
昇進するにつれて、責任感は徐々に増していきます。ただし、「○○の役所にになるのだから責任感は□□まで」といった基準はありません。ある種、自主的に責任感を背負っていく必要があるのです。自ら責任感を背負っていくためには、普段から責任のある仕事を任せていくマネジメントが効果的です。小さな仕事を任すところから始まり、プレッシャーで押しつぶされないレベルまで仕事を振っていきます。責任感が養われていけば、昇進をしても気負うことなく、自分らしく振る舞うことができるようになるでしょう。
②育成能力があること
昇進をするということは今後、部下や後輩が増えるということにもつながります。下を育てることができない社員は、上司や先輩としての役割を果たすことができないだけでなく、チームからも阻害されていくことになります。上司の立場から見て、部下に育成能力があるかを判断することは、昇進をする時に考えておく1つの基準になります。育成能力をつけるためには、まずあなたがしっかりと育成の意識をもっておかなければなりません。あなたからの教育が素晴らしいものであれば、それを下に引継いでいってくれます。育成能力を高めるためには、あなたの育成への意識が重要になります。
③精神的に強いこと
働き方改革やパワハラといったキーワードが前に出ている昨今ですが、やっぱり昇進をする上で精神力の強化は捨てきれません。ハートが強い社員でなければ、これまでよりも高い壁を乗り越えることはできないでしょうし、プレッシャーに押しつぶされることも考えられます。教科書通りに鍛えることができないのが、精神力を強化する上で難しいところです。部下の昇進を考えているのであれば、精神力が鍛えられるような仕事を振ってあげるようにしましょう。その際、今の段階で潰れてしまわないように、上司としてしっかりサポートしてあげることを伝えてあげるのです。何かあっても助けてもらえるという状況の中で、苦しい仕事を経験してもらい、その後のやりがいを実感させてあげると良いです。
④対人能力があること
人と話すことが嫌い、という人は昇進の基準には満たされません。普段、人と接する機会が少ない職種であったとしても最低限の対人能力は必要になります。人と話すことが苦手、というレベルであればいいのですが、自ら壁を作って話すことを避けているような部下は、昇進させることができません。上司からの指導として「もっと積極的に話せよ」と伝えたとしても、それだけでは逆効果になることがあります。部下の対人能力をアップさせるために社内でできることといえば、普段話す機会のないような人との交流を作ってあげることです。懇親会で席を隣に促してみるだとか、出張に同行させて会わない社員とのラインを作ってあげるのです。対外的には、商談で発表する機会を設けたり、1回の会議で1つ以上の質問をするといったお題を課すのも効果的です。
⑤プレゼン能力(説明力)があること
昇進を続けていけば、人前で話す機会も増えていきます。自分の思いをうまくプレゼンできなければ、やりたい仕事もできませんし、部門の方向性を定めることもできなくなります。プレゼン能力は場数で鍛えられます。同行してお客様にプレゼンをさせる機会を増やし、プレゼン後に何が良かったのか、何が悪かったのかを伝えてあげるようにしましょう。昇進の際にプレゼンや面談がある企業も多いはずです。思っていることをうまく言葉にする能力は、昇進を決める基準の1つとなるでしょう。
⑥バランス力があること
仕事は1人では出来ません。自部門や他部門のメンバーと協力をして、ゴールへと向かっていくようになります。プロジェクトを進める上で、思いの違いから衝突が生まれた時、一番良い妥協点やベストなポイントを見つけなければ、プロジェクトは停滞してしまいます。昇進において個性を強調することも大事ですが、その中にバランス力があることが必要なのです。バランス力を付けるためには、壁にぶつかる度に目的を見失っていないかをチェックしてあげましょう。自我を強く出し過ぎず、かつ自分らしく仕事をしているかを確認してあげます。
⑦自己研鑽ができること
努力をして損することは何もありません。昇進をすれば、誰かが教育をしてくれるという甘い考えは通じず、自己研鑽を続けていかなければ周りに置いてかれてしまいます。自ら進んで努力をすることができる人材であることは昇進の基準となるでしょう。上司として、本を貸してあげたり、ニュースについての見解を聞いてみたり、努力をすることの楽しさを教えてあげるように気にしてあげてみてください。
部下を昇進させる基準についてのまとめ
部下の昇進は、上司のスキルでもあります。昇進を推したのにそのスキルがなかったり、逆にスキルがあるのに昇進させるだけの力がなかったりすると、上司としての能力が問われてしまいます。部下の成長だけでなく、組織の成長も意識して昇進させる基準を見極めるようにしてください。
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