朝起きたら突然声が出なくなっていた。そんな経験をしたことはありますか?
実は個人的に経験があります。風邪を引いた訳でも、喉が痛いのでもないのに、声だけが出ない状態。正確に言えば”全く出ない”のではなく、喉の奥から微かに発せられる声は「お相撲さんのような」、かすれて声帯が潰れてしまったようなもの。酷く焦りすぐに耳鼻科にかけつけるも特効薬はなく、安静にしてなるべく声を出さずにいるのが一番の薬ということで、ひたすら安静を務めました。
しかし、生活をしていて声を出す必要のあるシチュエーションは少なくありません。特に困ったのが電話。何とか声を絞り出すも「イタズラ電話かと思った」と言われる始末で、かかってきた電話にイタズラする?と説明したくても、そんなに沢山の言葉を話せず、声だけでコミュニケーションする電話の難しさを再確認したものです。
こうした状態が2日ほど続き、徐々に声が復活していったのですが、声が出ない・かすれてしまうことの不便さは想像以上のものであった印象が強く残っています。
発声しずらくなる原因はいくつかあります、中には私のように誰にでも起こり得る原因もあるので、原因と対策を知っておくと、いざという時に慌てずに済みますよ♪
突然声がかすれてしまう原因は?
声は喉の奥にある声帯が息を吐く行為によって振動し、発せられるとされています。声がかすれてしまう・出ずらくなっている時は、この声帯が炎症を起こし腫れているか、ポリープ等が出来ている可能性が高く、多くの場合は炎症によるものです。
その中でも風邪をひいて喉が腫れてしまうケースが最も多いのですが、これは原因もはっきり分かるので不安という意味合いは薄いですよね。
風邪以外の原因の以下のようにものが挙げられます。
①声の出し過ぎ
幼稚園・保育園の保育士、小学校の先生などは声が出なくなりやすい職業と言われています。
小さい子を相手にしていると、つい大きな声で注意する機会も増えますよね。
またカラオケで歌い過ぎて声がかすれる人も、意外と多いんです。飲んだ後にカラオケに行くと、つい声も大きくなりがち。音域の合わない曲を無理して歌うことも、喉に大きな負担になります。
声を出す職業の場合、うがいをする・マスクをして寝る(濡れたガーゼを挟むとなお良い)といった日常のケアも重要になってきます。喉が強くないタイプであれば、喉だけで声を出さないよう、腹式呼吸を意識してお腹から声を出すよう発声法も研究してみましょう。
これは頻繁にカラオケに行く人も同様です。歌っている間はまめに水分補給をして、喉が潤っている状態をキープするようにしてくださいね。喉あめもオススメです。
②タバコ
タバコに含まれるタールは喉にとって刺激物であり、粘膜を刺激して声帯に炎症を起こす原因となります。喫煙は声帯の天敵とも呼ばれていて、吸い続けることで次第に声帯が分厚く変形し、慢性声帯炎になってしまうことも!
さらに咽頭がんになる患者の98%近くは喫煙者、というデータもあります。一番の対策は禁煙しかありません。難しい試みになりますが、喫煙状況も厳しくなる一方なので健康の為に是非挑戦してみましょう。
③アルコール
アルコールもタバコと同じように刺激物で、声帯にとって良いものではありません。
またアルコールには脱水作用があるため食道に炎症が起こり、それが声帯も広がることで”慢性声帯炎”になってしまうことも。いわゆる「酒焼け」です。改善するには、少しでも酒量を減らす・禁酒日を設けるっといった努力が必要です。
受診する場合は何科を選ぶべき?
風邪を伴うなら内科でもOKですが、喉の痛みが伴わないのなら耳鼻科にかかりましょう。消炎作用のある飲み薬やスプレーなどを処方されますが、基本的には安静にして声帯を極力使用しないよう指導されます。
上記に当てはまらないケースとして、心因性のストレスにより声が出ない、咽頭がんやポリープによって声がかすれることも考えられます。
ストレスの場合は心療内科へ、咽頭がんやポリープの場合は急性のものと違い、1か月以上声が出にくい状態が続いているはずです。まずは耳鼻科を受診し、早期に対処することが大切です。異変を感じたら放置せずに、病院に行くようにしましょう。
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