定期健診などで「血糖値が高いので注意して下さい」と言われたことはありませんか?血糖値が高いと言われた人はインスリン抵抗性が疑われます。対策もせずにそのまま放置しておくと様々な身体への影響をきたす恐れがあります。
今回は高血糖値についてご紹介します。
高血糖値
その名の通り血管の中に過剰な糖がある状態です。糖は車で言うところのガソリンのようなもので、ヒトの活動のエネルギーになりますが、血中に浮いている状態では使えません。体内で作られるインスリンとよばれるホルモンの働きによって、糖が血中から細胞に入り、ガソリンとして使えるようになります。
しかし、体内で十分なインスリンが作られなかったり、インスリンが十分にあっても細胞への入り口となる玄関がうまく反応しない場合(インスリン抵抗性)は、血中の糖が高くなります。
インスリン抵抗性がある人の血中には過剰な糖とインスリンがみられることが多いようです。このような状況が続くと、糖尿病の引き金になるのと同時に体に色々な不具合がでてきます。
高血糖による身体の症状
糖尿病の引き金となる
高血糖な状態が続くと糖尿病へとつながります。糖尿病予備軍、プレ糖尿病などとも呼ばれます。予備軍と言われると大丈夫だと勘違いしてしまう人もいるですが、何もしないと糖尿病になります。アメリカではこの状態をプレ糖尿病と呼びます。「糖尿病になる前です」という分かりやすいネーミングです。
高血糖を改善することで、いまの段階では糖尿病を予防することも可能です。高血糖と言われた人は病気阻止のチャンスが与えられたということで前向きに生活改善に取り組みましょう!糖尿病は1度なると治りませんのでとても大切な時期です。
血圧が上がる
血中に多くのインスリンがあると、ナトリウムと腎臓の働きなどに影響し、血管に水分がたまりやすくなり血圧があがります。また交感神経を緊張させ血圧を上げるともいわれています。
体重が増え易くなる
血中の糖とインスリンの量は食欲にも関わります。正常な状態ではお腹が空くのは血糖値が低めの時、食事の後は血糖値が高めになり、インスリンによって正常レベルの血糖値に戻ります。
しかし、インスリンがうまく作用しなかったり、血糖値の高い状況が続くことで、空腹・満腹のシグナルがうまく働かなくなります。食事をしたのにお腹がすいたり、しっかり食べたはずなのにエネルギー不足だと感じたり、炭水化物が多いものが食べたくなったりします。
おやつを食べたり、炭水化物が多い物を食べることで、体重増加 → インスリン抵抗性 → 高血糖値 → 更に食べる、という悪循環に陥り易くなります。
血液がドロドロになる
血糖値が高いというのは代謝に異常があるということです。血糖値が高い人では、脂質異常が多くみられます。余分な血糖は血管が炎症を起こす原因となり動脈硬化も進みます。
血糖値を下げる方法
有酸素運動が効果的
血糖値が高い人は、普段から適度な運動を心がけるようにしましょう。ただし、激しい運動をする必要はありません。食後は血糖値が上がりやすいからと言って食べてすぐに運動するのは危険です。体への負担が大きくなってしまうでしょう。
食後30~60分ほどたってから、ジョギングやウォーキングなどの軽い有酸素運動を行ってください。運動によって血中の糖分がエネルギーに変わり、血糖値を下げることができるでしょう。
自転車型トレーニングマシンや水中歩行などもおすすめです。運動の時間は1日30分程度で十分です。週に3~5日を目安に行いましょう。
血糖値を下げる食事
血糖値を下げるためには食べ方も大切ですが、何を食べるかも重要なポイントです。血糖値を下げる効果のある食べ物や飲み物を覚えておきましょう。特に効果的なのが、玉ネギやアロエ、緑黄色野菜など。かぼちゃや芋類、とうもろこし、ごぼうなどは糖質を多く含むため、血糖値を上げる作用があるため注意が必要です。納豆や豆腐などの大豆製品、こんにゃくや海藻などもおすすめ。また、飲み物はゴーヤー茶やグァバ茶、日本茶、ウーロン茶などを積極的に飲むようにしてください。あさりやかき、青魚、ナッツ類には、インスリンの働きをよくする成分が含まれています。こちらも合わせて、バランスよく摂取するようにしましょう。
食べ方にも注意
炭水化物の過剰摂取は血糖値の上昇を招きます。主食は摂取カロリーの半分までに抑えるようにしましょう。食べ過ぎも血糖値を上げる原因になります。また、かまずに飲み込むような早食いは、血糖値の上昇だけでなく過食にもつながるでしょう。1回の食事に20分以上かけるように心がけてください。さらに、食べる順番にも注意が必要です。血糖値の急上昇につながる主食より先に、副食から食べるようにしましょう。特に、野菜や海藻、きのこなどを先に食べるのがおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
血糖値は放置しておくと老化が進行し、美容を意識する方にとっては大敵です。改善する為にも美容効果が期待される運動と食事を行うといいでしょう。
参考文献)
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