この度の熊本地震において、被災に合われた方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。今回の地震は強い余震が未だに続いています。九州でこれほどの大地震というのは驚きますね。どこで何があるか、科学が発達した21世紀でも予知することは難しいということですね。
さて、今回はニュースでよく聞かれる、避難勧告や避難指示、避難命令の違いを取り挙げて見たいと思います。
避難勧告とは
先ずは避難勧告です。「勧告」の意味は、「ある行動をとるようにときすすめること」となっています。ということは、避難勧告とは、避難をすすめ、アドバイスをすることです。
伝達手段は、サイレンや防災無線、町内会組織や消防団を利用した口頭伝達、拡声器を備え付けた自治体などの広報車による呼びかけがあります。
首相官邸のHPより避難勧告がなされた場合、その発令時の状況とどのような行動をとるのかを掲載します。
<発令時の状況>
通常の避難が出来る方が、避難を始めなければならない段階であり、被害の発生する可能性が明らかに高まった状況。
<どのような行動をとるのか>
通常の避難が出来る方は、決められている避難場所などへの避難を始めて下さい。
避難指示とは
避難指示の場合、避難勧告よりも緊急性が高いとなります。勧告よりも拘束力が強いということです。強制まではないのですが、「避難しなさい」という指示となります。
<発令時の状況>
災害が発生しそうな兆候や現在の切迫した状況から、被害の発生する危険性が非常に高いと判断された状況。また、堤防の近くや、お住いの地域の特性などから被害の発生する危険性は非常に高いと判断された状況・被害が発生し始めた状況。
<どのような行動をとるのか>
避難中の方は、すぐに避難を完了して下さい。また、外が危険な場合は、自宅や近くの建物の2階などに避難し、屋内で安全を確保して下さい。
避難勧告と避難指示の基準
避難勧告と避難指示は、そのような基準に基づいて発令されるのか。実は、一定の基準はありません。それは、被害の程度が立地条件により異なることから、避難の基準がその地域によって異なるからです。そのため、判断は各市町村長が行うことになっています。
ちなみに、避難準備情報というのも聞かれると思いますが、これは事態の推移によっては避難勧告や避難指示を行うことが予想されるために、避難の準備を呼びかけるものです。ここで拘束力の強弱を見ていきますと・・・
避難準備情報(弱)<避難勧告(中)<避難指示(強)となります。
避難命令とは
避難命令というのも言葉は聞くことがあります。ですが、法律的には避難勧告と避難指示という規定しかないようです。避難命令は、自然災害や原子力災害等で、その地域に重大な危険が迫っている場合に発令する命令となっています。
日本の場合は、これにあたる制度はありません。外国ではこの避難命令が発令された場合、市民を強制的に避難させることが出来、命令を無視する場合は身柄を拘束の上で、強制避難させることも出来ます。さらに罰則が科せられることもあるとか。日本の場合は、そのような罰則はありません。ただし、警戒区域への立ち入りには罰則があります。
参考サイト
- http://daiyonwakuseinoyume.com/2827.html
- http://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/hinan.html(首相官邸HP)
あとがき
日本は地震国なんだなと改めて認識する今日この頃です。いざとなった時に冷静に行動することは難しいかも知れませんが、あちこちで起きている災害の報道を、常日頃から自分事としても捉えていく必要があるかも知れませんね。
今回の熊本地震によって、本当にどこで地震が起こるのかわからないという証明だったと思うので、わが町でもいつ起こるかわからないということだけでも、頭の片隅に入れて置かなければならないなと痛感しました。気を付けようもないのですが、準備だけはしておきましょう。
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