中原中也ってどんな人?その生い立ち・生涯。性格を物語るエピソードや死因とは?

出典:[amazon]中原中也全詩集 (角川ソフィア文庫)

文学が好きな方であれば、その人の生涯や生い立ち、性格などについて知っておきたい人もいるでしょう。日本では多くの有名な小説家や詩人の方がいるため、その人について知ることは作品への興味も高まります。

詩人として有名な人物に中原中也という方がおり、この人も有名な詩集を出している詩人です。中原中也について知りたい人のためにエピソードを紹介しましょう。

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中原中也の生い立ちとは?

中原中也は近代において大きな足跡を残した詩人家ですが、どのような生い立ちなのか知っておきたい人もいるでしょう。中原中也は明治40年(1907年)に山口市の湯田温泉で生まれました。生まれた際は父の姓が柏村でしたが、8歳の頃に父謙介が母であるフクの生家である中原家に養子縁組となったことで、苗字が中原に変わりました。

そして、この年に弟の亜郎(つぐろう)が亡くなり、この死をきっかけにして中原中也は詩を作るようになったと言われています。小学校高学年から短歌を制作して雑誌や新聞の歌壇に投稿を始め、13歳の頃には「婦人画報」や「防長新聞」などに入選して掲載されるようになります。その後も防長新聞の短歌会「末黒野の会」に出入りするようになり、歌集「末野黒」を刊行するなど詩人としての才能を発揮していきます。

しかし、中学3年生の時に落第をしてしまい、立命館中学校へ転校するため山口から京都へ引っ越すことになりました。1925年18歳になった中原中也は立命館中学校を卒業後に大学科受験のために上京して、日本大学予科文科に入学しますが退学して学校法人アテネ・フランセでフランス語を学び始めます。1929年に河上徹太郎、小林秀雄、大岡昇平らと共に同人誌で「白痴群」を創刊、1934年には第一詩集「山羊の歌」を出版して詩壇に認められるようになりました。

その後も「四季」「歴程」「文学界」などの雑誌に詩を発表し、フランスの詩も翻訳もして訳詩集「ランボオ詩集」も刊行しました。193年には友人の小林秀雄が編集長になり、毎号中原中也の詩が掲載されるようになっていき、詩人として世の中にも広まっていきますが、29歳に長男文也が結核で亡くなり、その頃から幻聴や幼児退行などで中原中也もおかしくなっていきます。

30歳には精神病棟に入院することになり、その年の10月には急性脳膜炎で入院して死去しました。中原中也の死後には遺作として「在りし日の歌」が刊行され、詩集作品はここまでとなっています。

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中原中也の家族とは?

中原中也の家族構成について知っておきたい人もいるでしょう。中原中也は父親の柏村謙介、母親のフク、そして弟に亜郎(つぐろう)とこう三など男ばかりの6人兄弟という家族構成です。ただ、弟の亜郎(つぐろう)は上記でも紹介したように中原中也が8歳の頃に死去してしまい、父親とこう三も中原中也が大学在学中に死去してしまいます。

後に1933年中原中也は6歳年上の孝子と結婚しますが、長男の文也が誕生しますが、2歳の頃に小児結核で亡くなってしまいます。長男の死に大きなショックを受けたことが、中原中也が若くして死去することになった1つの原因と言えます。このように中原中也の家族は若くして死去しているのが多いです。

中原中也の性格とは?

中原中也の性格について知っておきたいです。中原中也は家族の中の長男と言うことで、両親からは家業であった医者になることを期待されていました。そのため、幼少時代から厳しい教育を受けており、父親からタバコの火を体に付けられるなど、今では虐待に近いような仕打ちも受けていたようです。

しかし、父親の厳しい教育もあり、小学校時代は神童と呼ばれるほど成績が優秀でした。ただ、中学校に上がると一気に成績が悪化し、短歌に夢中になって大人の出入りが激しい「末黒野の会」に出入りするようになります。

そこで、お酒やタバコを覚えるようになり、性格が不良のようになって素行が悪くなったようです。大学時代には同人雑誌を出すなど詩集づくりに精を出していましたが、仲間と飲み会帰りに街灯を叩き壊して警察沙汰になるなど、酒癖も悪かったようです。

父親が死んでしまったときは素行が悪かったせいなのか葬儀にも出してもらえなかったようです。中原中也は定職にも付かなかったようなので、自分の自由な生き方を貫いたようです。このことから、中原中也は酒癖が悪く、自分の好きなように生きていた自由な性格をしていたことが分かります。

中原中也の死因とは?

中原中也の死因は上記でも紹介しましたが、結核性脳膜炎です。30歳と言う若さで死去しますが、容体が大きく悪化する原因になったのは長男が死去した後であり、死別してから痛風や視覚障害、歩行困難になっています。息子の死が精神的に大きなショックとなって若くして死去することになったかもしれません。

まとめ

中原中也の生い立ちや家族構成、性格、死因について紹介しました。中原中也は詩人として多くの作品を残していますが、生い立ちを見ることでより感情移入することができるでしょう。

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