母乳やミルク以外の飲み物としてイオン飲料水を選ぶ人も多いと思います。しかし、あまりたくさん飲ませると虫歯になりやすくなる危険のほか、ひどい場合は子供でも生活習慣病の一歩手前にまでなってしまうこともあります。
今回は、赤ちゃんにポカリスウェットを与えるタイミングと量、適切な飲ませ方についてご紹介します。
赤ちゃんにポカリスウェットを飲ませるタイミング
大量に汗をかいた時、水分補給のため、赤ちゃん用のポカリスウェットが販売されています。脱水症状を予防するには、水分補給がかかせません。
結論としては、赤ちゃんにポカリスウェットを与えるのは、緊急の時だけにしてください。
- 夏の暑い日に、大量に汗をかいて、ぐったりしている時
- 高熱で何も食べられない時
- 下痢や嘔吐などで、水分が大量に体外に出た時
通常の、夏の熱中症対策としての水分補給は、水や麦茶で十分です。塩分が足りないと感じるなら、麦茶にほんのちょっと、塩を入れる程度で大丈夫です。
ポカリスウェットや市販のイオン飲料には、ミネラルも含まれていますが、砂糖も多く含まれています。日常的にポカリを飲ませる習慣をつけてしまうと、甘い飲み物に慣れてしまい、普通の水や麦茶を飲まなくなってしまいます。
砂糖が入っている飲料は、虫歯の心配もあるので、あまり頻繁に飲ませないほうがいいです。離乳食が始まっているころですと、甘い味に慣れてしまう危険があります。
そうなってからだと、食べ物の習慣を直すことが難しいので、水や麦茶に馴らしていくようにしましょう。
大人用は絶対にNG
ポカリスウェットやアクエリアスは大人用且つスポーツをする人向けの飲料水なので、成分濃度が高いため赤ちゃんには不向きです。
濃度の高いイオン飲料水を赤ちゃんや子供が飲むと、「ペットボトル症候群」といって、高血圧の一種の症状が現れることがあります。
血液中の血糖値が急激に上昇し、具合が悪くなるなどの症状が現れます。一度に急にたくさんの量を飲むことが条件ですが、小さい身体の赤ちゃんの場合、大人の少量でも多いので気を付けて飲ませるようにしましょう。
ポカリスウェットは虫歯になりやすい?
日本小児歯科学会によると、ポカリスウェットのようなイオン飲料水の飲みすぎは虫歯になりやすいという報告をしています。
イオン飲料水のpHは低く、歯のエナメル質を溶かす基準値よりも低いので、口の中にイオン飲料水が留まる状況が続くとエナメル質が溶けてそこに虫歯菌が着いてしまい、結果虫歯になってしまうということです。
また、赤ちゃんがイオン飲料水を飲みすぎると余計に喉が渇いて常にイオン飲料水を飲むクセがついてしまうそう。イオン飲料水を飲む時間が増えるほど、口に留まる時間も比例して増えるのでこれもまた虫歯の原因になってしまいます。
日本小児歯科学会では、乳幼児に対するイオン飲料水について次のような提案をしています。
- 就寝前のイオン飲料水は避ける
- イオン飲料水を水代わりにしない
- 嘔吐などがなくなったら飲み物を水に切り替える
- 入浴後は水にする
CMや広告を見るとつい「良さそう」と思って積極的に飲ませようとしますが、実際は母乳やミルク、水で間に合っているということです。
むしろ、よかれと思ってやっていたことが実はよくなった、となると本末転倒ですし、ショックですよね。
けれど、イオン飲料水が本当に必要なときもあるので今飲ませていいタイミングなのかどうか、ということを少し考えてから飲ませるように心がけましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
市販されているイオン飲料水は研究されているものですが、少々濃いめに作られているように感じます。それにイオン飲料水はおうちでも簡単に作ることができます。赤ちゃんの急な発熱で買い物に行けず、イオン飲料水がないときなどこれを覚えておくと便利です。
コップ1杯のお水に対して、塩・砂糖をひとつまみずつ。
たったこれだけです。特別なものは何1つないので、おうちで手軽にできて経済的なので是非お試し下さい。
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