小野不由美ってどんな人?経歴は?結婚してる?作品の特徴や代表作おすすめ5選

出典:[amazon]新潮文庫 十二国記セット

小説が好きな人であれば好きな作家もいることでしょう。作家によって小説の内容や表現方法にも違いがあります。自分に好きな小説のジャンルがある場合は、作家のことを知っておくことで読みたい書籍を選ぶこともできます。

いろいろな作家がいますが、小野不由美さんと言われる方はご存じでしょうか?現代の作家として評価を得ていますが、代表作や経歴などについて知らないこともあるでしょう。今回は小野不由美さんのエピソードと代表作について紹介しましょう。

小野不由美さんの経歴とは?

小野不由美さんは作家として活躍していますが、経歴について知っておきたい人もいるでしょう。小野不由美さんは1960年12月24日に大分県中津市で生まれました。父親は設計事務所を経営しており、本人もその影響か幼いころから図面に馴染んでおり、建物に対して大きな興味を抱いていたようです。

さらに、出身地では怪奇伝説や伝承が多かったこともあり、幼少期は怪奇話も好きで両親にせがんでいたようです。そのように幼い時代に好奇心が旺盛であった小野不由美は1976年の16歳のときに大分県立中津南高等学校に進学します。

そこで、アニメーションや漫画研究部を設立して初代会長を務めることになります。1979年には大谷大学の文学部仏教学科に入学して、在学中に京都大学推理小説研究会に所属したようです。当時のペンネームは宇野冬美としており、同時期には後に小説家となる綾辻行人、法月倫太郎、我孫子武丸なども同じ研究部に所属していたようです。

その学部で後の小説家と交流した小野不由美さんは1986年に同じ研究部の綾辻行人さんと学生結婚することになります。その結婚した年に大学を卒業して大学院へ進学しましたが、学資が無くなってしまい退学せざるをえない状況になりました。小野不由美さんはそこで目標を見失ってしまいますが、大学時代の小説を読んだ編集者から小説を書くことを誘われます。

小野不由美さんは小説を書くことに積極的ではなく、違う目標があったようですが、これが転機となって小説家の道を歩むことになります。1988年に「バースデイ・イブは眠れない」という作品でデビューすると、1989年には悪霊シリーズ第一作の「悪霊がいっぱい!?」を発表しました。このシリーズは5年間も継続されたため、小野不由美の作品シリーズの中でも人気が出たものでした。

この作品はアニメ化され、1992年にも十二国記シリーズの1作目である「月の影 影の海」を発表して代表作品となります。1993年には「東京異聞」が第5回の日本ファンタジーノベル大賞の最終候補に残りました。

小野不由美さんが書いた多くの作品が人気が出たため、世間でも名前が知られるようになっていきます。その後も小野不由美さんは小説を書き続け1996年には「図南の翼」が「本の雑誌」のベスト10に選ばれ、他の人からも高評価を得るようになっていきます。

1998年には原稿用紙3500枚を使用して書き上げた大作の「屍鬼」を発表。これが、ベストセラー作品となり、小説好きの人だけでなく世間に広く名前が知られるようになっていきます。1999年「屍鬼」は作品の良さが認められて第12回山本周五郎賞、日本推理作家協会賞の候補作に残りました。

2010年から2011年にかけては「悪霊シリーズ」全7巻を全面的に改稿して、メディアファクトリーから「ゴーストハントシリーズ」として改題と刊行をしています。小野不由美さんの人気小説だったこともあり、このシリーズを20年の時を経て再度提供しています。

さらに2012年には「十二国記」が新潮文庫に版元を変えて刊行されており、一部のテキストも変更されて提供されたようです。同じ年にホラー小説である「残穢」を刊行しており、こちらは翌2013年に第26回山本周五郎賞を受賞して2016年には映画化されるほど人気が出ました。

また、2013年にはシリーズ12年ぶりとなる短編集の「丕緒の鳥」が出版され、2019年には「十二国記」最新作で長編としては18年ぶりとなる「白銀の墟 玄の月」を刊行しました。「白銀の墟 玄の月」は翌2020年に第5回吉川英治文庫賞を受賞しており、小野不由美さんの作品はいろいろな賞を得ています。

小野不由美さんは結婚しているのか

小野不由美さんは結婚しているのか気になる人もいるでしょう。エピソード内でも少し紹介しましたが、小野不由美さんは1986年に同じ研究部の綾辻行人さんと結婚しています。2人は結婚してからも小説家として活躍しており、綾辻行人もいろいろな作品を出しています。

小野不由美さんの作品の特徴とは?

小野不由美さんの作品の特徴について知っておきたい人もいるでしょう。小野不由美さんの作品は怪奇的な要素を強めた本格ミステリーや、伝説や妖怪の世界と合わせて中国古代史の世界観を合わせたハイ・ファンタジーに特徴があります。十二国記シリーズでは「魔性の子」を書いたときに世界観はファンタジー色となっており、ホラー要素も加えながら小説として作られています。

さらに「残穢」ではドキュメンタリーホラーとして作られており、ルポルタージュ文体で書いて怖さを表現しており選考会でも「今まで読んだ小説の中で1番怖い」という評価を受けたようです。

このように小野不由美はホラー的要素とファンタジー要素の2つを組み合わせた作風となっており、多くの人から高評価を得ています。自分の好みの作風であるなら、ぜひ自分の気になる作品を選んで読んでみてください。

小野不由美さんのおすすめできる代表作とは?

小野不由美さんはいろいろな作品を出しており、人気もある作家です。そのため、小説が好きな人であれば「小野不由美の作品を読んでみたい」と思う方もいるでしょう。小野不由美の小説の中でも特に代表的なものは何があるのか以下をご覧ください。

十二国記1上・下

十二国記はシリーズものとなっており、十二国記1上・下は異世界に迷い込んだ、女子高生の陽子の過酷な旅を描いています。物語は主人公である陽子は平凡な女子高生ですが、周りから助けられながら、国を守るために戦っていくという内容です。

主人公の陽子は気弱な性格でしたが、周りの変化や環境から少しづつたくましくなって成長していきます。主人公の変化は物語が進むごとに大きく成長していくので、読み手はとても感動するでしょう。

序盤は苦しい場面を乗り越えていくことが大きく、中盤から終盤は一気に世界が開けていくため、高揚感を感じることができるはずです。小野不由美の世界観と主人公の成長を見たい方は、この小説を読んでみてください。

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東京異聞

この作品は文明開化の風が入り混じる東京を舞台にしており、魑魅魍魎の仕業と思われる事件が起こる物語です。物語は新聞記者の平河という人物が主になっており、奇妙な怪奇事を追っているうちに、公爵家のお家騒動に行き当たり、さらに話が展開していくことになります。

物語は事件を解いていくことになるため、ミステリーらしさを感じる小説となっていますが、ロジックを解く際に幻想怪奇が含まれているため、本格派とは違っています。ただ、幻想怪奇が含まれながらミステリーの良さを感じることができるため、両方のおもしろさを感じたいなら読んでみることがおすすめです。

こちらの作品は小野不由美さんの特徴を捉えている小説なので、作風を知るためにも読んでみるのもいいでしょう。

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屍鬼


こちらの作品は怪奇的要素が強い小説となっており、小野不由美さんの特徴である作風をより強く感じることができるでしょう。物語は三方を屋根に囲まれた独特な因習が残る外場村であり、不審死や異変が続く話です。

1人2人と村人が次々と不審な死を遂げていき、村の怪奇現象についてスポットが当てられています。この小説では多角的な人物描写と田舎の因習による奇妙な点が徐々に恐怖を感じさせてきます。小説は恐怖を感じる話が続くため、読んでいても心が落ち着くことがありません。

屍鬼は全部で5巻まで話が作られているため、完結まで話を読むのは時間もかかり、苦手な人だと最後まで読むのが難しいかもしれません。怪奇的要素の小説が好きな方や興味があるなら1巻から読んでみることもできるでしょう。

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黒祠の島


こちらは消えた女性ライターを探すために、探偵が島に渡りその秘密を探っていくことが物語の目的となっています。探偵が渡った島には邪教が根付いており、閉鎖的な島で民族的な見方や環境なども関係しています。小説を読んでいくと閉鎖感のある島の雰囲気を感じることができ、少し奇妙出心がざわつく感覚があるかもしれません。

また、不穏な気配や陰陽五行を用いた謎解きなどミステリー的な要素もたくさんあるため、深く考えながら真相を突き止めていきたい人はおもしろさを感じることもできるでしょう。物語は全体的に謎が多く付きまとうミステリー感が強いので、ホラー的要素が苦手な人でも読むことができると思います。

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残穢


この小説は新しく入居したマンションで、奇妙な現象に悩まされる女性の手紙から物語が始まります。奇妙な現象は周りで起きることだけでなく、身体の異変にまで及んでいるため、起きる怪奇現象の原因を探しますが現代だけでなく明治や大正期にまで遡ります。

物語はルポルタージュ風で進んでいき、話の中には事実の内容も織り交ぜられているため、リアリティを感じることができるでしょう。小野不由美さんの作品の中でも現実味を感じる怪異となっているため、ツボにハマる人はおもしろさを感じられるでしょう。

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小野不由美さんの内容まとめ

小野不由美さんの経歴や作風、おすすめの代表作について内容を紹介してきました。小野不由美さんの作品は怪奇現象系のミステリー要素の強い作風となっていますが、数々の賞にノミネートや受賞をされるなど、人気の作家です。興味や関心のある方は、ぜひ小説を読んでみてください。

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