お正月休みや夏休みといった長期休暇中は、目ざまし要らずの開放感でつい夜ふかししてしまいますよね。数日続くとクセになり、休み明けの出勤初日は起きるのも辛く、1日中ボーっとしてしまった経験もあるのでは?
こうした期限のある昼夜逆転生活でも元のペースに戻すには数日かかってしまいますが、大学生や在宅仕事をしていて朝起きる必要の無い人、また不眠症やうつによる睡眠障害といった人は長期に渡り昼夜が逆転した生活になってしまいがち。この場合は「生活を改善する!」強い意思を持たないと、朝型の生活に戻るのは簡単ではありません。
しかし深夜に起きて昼間に寝ている生活は、心身共に不健康にしてしまう恐れを孕んでいます。
出来るなら健康的な生活を心がけたいですよね。
昼夜逆転生活を治すには?
その方法を見ていきましょう。
夜型の生活がもたらすデメリットとは?
「生活時間帯に影響がなく、睡眠時間がきちんと確保できるなら夜型生活でも問題ないのでは?」
ついそんな風に考えてしまいますが、睡眠時間が取れていても人間の体内メカニズムは本来朝に起床し、夜は眠るようになっています。そのため、極端な昼夜逆転生活が続くと心身に影響を及ぼすようになっていきます。
具体的なデメリットは、主に以下のようなものが挙げられます。
①睡眠の質が落ちる
昼間に睡眠を取っていても世間は活動時間なので、電話やインターホンに周囲の生活音といった音により、夜に比べ深い眠りを妨げる存在が多くなります。カーテンを閉めても少なからず漏れた光も入ってきますよね。
こうしたことで眠りがところどころ遮られ、疲労を取る深い質の良い睡眠を取りにくくなってしまいます。
②日光を浴びない弊害
日光を浴びることは人間にとってとても大切なこと!
実は日光をあびることで”セロトニン”というホルモンが分泌されるのですが、このセロトニンによって様々なストレスを軽減し、精神を安定できるようになっています。
これが不足すると精神不安定になり、悪化するとうつやパニック障害を引き起こす可能性も。
また夜になり暗くなると、昼間に分泌されたセロトニンを基に今度はメラトニンというホルモンが分泌されます。
メラトニンは体をリラックスさせ、体を休息モードに誘うホルモン。
このメラトニンが不足すると、不眠症・睡眠障害を招くとも言われています。
昼夜逆転生活を送っていると、明らかにこのメカニズムが崩れているのは間違いありません。
セロトニンは別名”幸せホルモン”とも呼ばれており、幸福を感じたり女子力をアップさせる効果もあります。
③太りやすくなる?
日中に活動をしないと、夜もそのまま家にいることが多くなりどうしても運動不足になりがち。
明らかに消費エネルギーも減少し、太りやすくなります。
さらに前述のセロトニンには食欲を抑える効果もあるのですが、これも分泌されにくくなるというデメリットも。
④骨がもろくなる・免疫力の低下も!
日光を浴びない生活を続けると、ビタミンDが低下し骨がもろくなり骨折しやすくなるというアメリカの研究結果もあり、将来的に骨粗しょう症になるリスクも高まってしまうことに。
セロトニン不足による免疫力の低下もあり、病気や皮膚の異常といった体の不調も感じる人も多いようです。
昼夜逆転生活をリセットするには?
このように心身ともに圧倒的にデメリットだらけの昼夜逆転生活は、可能な限り早目にリセットしたいもの。毎日少しづつでも改善していく努力をしていきましょう。
①寝る時間を早めていく
4時に就寝していたのをいきなり12時に変更するのは難しいですよね。まずは1時間早い3時に寝ることから始めましょう。眠れなくても布団に入り、目ざまし通りに起床します。きちんとカーテンを開け、日光を浴びることも忘れずに!
日中眠くなっても昼寝は短時間に留め、買い物でも構わないので散歩がてら少し歩くようにしてください。それも無理なようなら、TVを見ながらストレッチをするのもオススメです。
②スマホは厳禁!
布団の中でスマホを見たりゲームをするのは控えましょう。こうした電子機器から放たれるブルーライトには、眠気をもよおすホルモンの分泌が低下することが分かっています。横になってもさらに脳が覚醒してしまうので、手元に置かないようにしておきたいですね。もし使うなら夜間モードの明かりに切り替えましょう。
③セロトニンを増やす!
前述のようにセロトニンの分泌が増えれば、メラトニンも分泌され眠気を感じやすくなります。セロトニンを増やすには、日光を浴びる以外にも食事にも気をつけたいところ。タンパク質に含まれる必須アミノ酸である”トリプトファン”は、セロトニンの正常な分泌に欠かせないもの!
肉類や赤身の魚・乳製品・大豆製品の中に多く含まれているので、こうしたものを積極的に食べてくださいね。
とはいえこれだけを食べれば良い訳でなく、ビタミンやミネラルといった他の栄養素をバランス良く食べることが大切です。活動が低下すると食事も面倒になり、炭水化物や脂質に栄養が偏りがち。
こうした習慣も昼夜生活と一緒に改善していきましょう。
長年継続している、もしくは会社・学校に行けない、ということになると、病的と思われますので、睡眠専門外来や、精神科を早めに受診してください。
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