宮部みゆきのプロフィール。経歴は?結婚してる?作品の特徴や代表作おすすめ本8選

出典:[amazon]改訂文庫版 まるごと宮部みゆき (朝日文庫)

ホラーやミステリー、エッセイから絵本など幅広いジャンルの執筆で知られる作家・宮部みゆき。宮部みゆきの作品は、平易な文章でありながらも、人間の心の闇や狂気、社会問題などをリアルに表現する作風で人気を博し、多くの読者から絶大な支持を得ています。また、『模倣犯』をはじめ、作品の多くがテレビドラマ化や映画化され、いずれも大きな話題となりました。現代の日本を代表する作家・宮部みゆきとはどのような人物なのでしょうか。今回はプロフィールと共に、おすすめ作品も併せて紹介します。

宮部みゆきのプロフィール、経歴について

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宮部みゆきのプロフィールや経歴について紹介します。幼い頃の経験が宮部作品に大きな影響を与えているようです。

生い立ち

宮部みゆき(本名・矢部みゆき)は1960年、東京都江東区深川に生まれました。幼い頃から読書好きだったそうで、小学校2年生の時に父に買ってもらった芥川龍之介の『杜子春』をわずか1日で読んだというエピソードが残っています。その他、イプセンの『人形の家』や『ドリトル先生』など文学に熱中する学生時代を送ります。また落語や講談、怪談話に通じていた父の影響で宮部自身も興味を抱き、熱心に聞き入っていたそうです。宮部作品の「時代物」の原型は、父の影響が大きいのかもしれません。

一方、映画好きの母親からは「恐怖の報酬」や「サイコ」などのハリウッドの傑作を語りがけで聞いていたそうです。母の影響なのか、中学・高校時代の宮部みゆきは「世界の名作怪奇館シリーズ」や「怪奇小説傑作集」などを耽読し、幻想文学や怪奇小説に傾倒します。

今でこそ現代最高のミステリー作家の一人と称される宮部みゆきですが、意外にも子供時代は作文で褒められた経験がないそうで、それどころか「文章を直される」ことさえあったそうです。人間、どこで才能が開花するかはわかりませんね。

小説作法教室から作家へ

東京都立隅田川高校を卒業後、宮部みゆきは2年間OLとして働き、退社後の1981年から5年間は法律事務所で和文タイプライターのタイピストの職に就きます。勤めていた法律事務所では空き時間も多かったようで、留守番時には「判例時報」をよく読んでいたそうです。

法律事務所に勤務するかたわら、宮部みゆきはワープロの購入をきっかけに自身も小説を書き始めます。しかし文芸サークルや同人誌などの活動に参加したことがなかった宮部みゆきは、文章の書き方を学ぶため、講談社が主催する小説作法教室に通い小説の書き方を学びます。ちなみにこの時の講師は『湯殿山麓呪い村』などで知られる作家・山村正夫だったそうです

その後、小説教室の仲間から作品応募を勧められた宮部みゆきは、「オール讀物推理小説新人賞」に作品を応募し、3回目の1986年についに新人賞候補となります。惜しくもこの年の新人賞は逃したものの、翌1987年には見事に同新人賞を獲得。『我らが隣人の犯罪』で作家デビューを果たします。1989年、初期の代表作『パーフェクト・ブルー』の出版をきっかけに本格的に職業作家をスタートさせ、以降『理由』、『火車』、『名もなき毒』など数々の名作を世に送り出します。

ジャンルに囚われない変幻自在な作風が特徴

みなさんは「宮部作品で好きな作品は?」と聞かれたらどの作品を答えるでしょうか。おそらく『レベル7』や『クロスファイア』、『ブレイブ・ストーリー』や『理由』など、さまざまな答えが返ってくると思います。このように、宮部みゆきは社会派やSF、推理小説やファンタジーなど多岐にわたるジャンルを執筆しており、いずれのジャンルにおいても傑作を残している点はまさに驚異的と言わざるを得ません。実際筆者も、「これだけの作品を一人の人間が書けるのかな?」と疑問に思ったほどです。

しかしいずれの作品に共通して言えることは、宮部作品が実社会のリアルや人間の心の機微を、日常的な言葉で巧みに表現している点です。この点について、宮部みゆき自身も「説明は極力せず会話で表す」ように注意しているようで、流れるような会話を積み重ねることで読者を作品に引き付ける手法が、宮部作品の大きな特徴と言えるでしょう。

結婚している?

宮部みゆきは結婚しているのでしょうか?。これついて色々と調べてみましたが、プライベートに関する情報はほとんど無く、詳細はわかりませんでした。しかし、既婚者であるなら何かしらの情報が出てくるはずですし、2019年には姉夫婦と同居していることを公表しているので、おそらく独身だと思われます。

主な受賞歴

1987年「我らが隣人の犯罪」・・・第26回オール讀物推理小説新人賞
1989年『魔術はささやく』・・・第2回日本推理サスペンス大賞
1991年『本所深川ふしぎ草紙』・・・第13回吉川英治文学新人賞
1993年『火車』・・・第6回山本周五郎賞
1997年『蒲生邸事件』・・・第18回日本SF大賞
1999年『理由』・・・第120回直木賞
2001年『模倣犯』・・・第55回毎日出版文化賞特別賞
2007年『名もなき毒』・・・第41回吉川英治文学賞受賞

おすすめ代表作8選

宮部みゆきのおすすめ作品を紹介します。どの作品も人気のある作品ですので、読んだことのある方も多いのではないでしょうか。時代物からファンタジー作品まで、宮部みゆきの世界を存分に味わえるラインナップです。

火車


1992年に出版された宮部みゆきの初期の代表作です。この作品により、宮部は第6回山本周五郎賞を受賞しています。筆者も高校時代に本書を勧められ夢中になって読んだ記憶があります。本書は消費者金融や、それに関わる「多重債務」をテーマにしており、その中で奔走する女性の生き様が描かれています。

この作品について、作家の田辺聖子は「謎解きの面白さが抜群」と賞賛し、井上やすしも「夢中で読んだ」と絶賛しました。また読者投票で選ばれる「このミステリーがすごい!!」では、ベスト・オブ・ベスト1位に輝いています。二度にわたるドラマ化と、2012年には韓国で映画化もされた、宮部みゆきの不朽の名作です。

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理由

1998年に刊行された長編小説です。この作品により、宮部みゆきは第120回直木賞を受賞しています。この作品以前にも『龍は眠る』『返事はいらない』『火車』などで候補となりましたが、6度目の候補でようやく受賞となりました。『火車』と同様、宮部みゆきの社会派作品を代表する作品であり、高級マンションを舞台に、バブル崩壊によって下落した不動産価値をめぐる人々の思惑や欲望が描かれています。この作品も2度テレビドラマ化されました。長編小説をじっくり読みたい方にオススメの一冊です。

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模倣犯

宮部みゆきのサスペンスが冴える一冊です。2001年に小学館より出版されました。第55回毎日出版文化賞特別賞と、文部科学大臣賞文学部門賞を受賞しています(2002年)。また「このミステリーがすごい!!」、「週刊文春ミステリーベスト10」でも1位を獲得した、宮部サスペンスの代名詞とも言える作品です。物語は三部構成となっています。本作は登場人物の心理描写や情景描写でも高い評価を獲得しており、「宮部作品の最高傑作」と称されています。

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ブレイブ・ストーリー

宮部みゆきが描くファンタジー大作です。2003年に角川書店から出版され、異世界冒険ファンタジーの金字塔とも言われています。ファンタジー作品としては異例の280万部を突破した宮部みゆきの代表作の一つです。

主人公はゲームが大好きな普通の小学5年生・三谷亘(わたる)。普通の毎日を送る亘でしたが、ある日、幽霊が出ると噂されるビルで要御扉(かなめのみとびら)を発見します。そして扉を開けた亘の目の前には、幻界(ヴィジョン)と呼ばれる現実の世界と異なる世界が広がっているのでした。そして亘は運命を変えるため、幻界に足を踏み入れます。

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クロスファイア

宮部みゆきのSF・ファンタジー小説です。1998年に光文社カッパノベルスから刊行されました。念じるだけで、すべてを燃やすことができる特殊能力・念力放火能力(パイロキネシス)を持つ青木淳子。物語は淳子が瀕死の男を始末しようとする4人の若者を退治するところから始まります。4人全員を倒したつもりの淳子でしたが、そのうちの1人「アサバ」を逃したことで、長い死闘が始まります。スピード感溢れるストーリーでありながら、人間の切なさが丁寧に描かれた傑作であり、「超能力もの」やSFが好きな方にはうってつけの作品です。

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蒲生邸事件

1996年に毎日新聞社より出版された作品です。ミステリー的要素とSFの要素が融合した長編小説であり、宮部みゆきの多彩な表現力が味わえる作品です。

主人公の尾崎孝史は大学受験に失敗し、失意のなか予備校受験のために上京します。しかし宿泊先のホテルで火災に遭遇し、孝史はタイムトリップ能力を持つ平田という謎の男に助けられます。平田の能力によって無事に避難したはずの孝史でしたが、連れられたその場所が二・二六事件真っ只中の東京と知り愕然とします。

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ソロモンの偽証

『模倣犯』と並び2000年代の宮部みゆきをもっとも代表する作品です。2012年に新潮社より刊行されました。作品は『事件』『決意』『法廷』の三部構成となっており、その緻密なプロットと詳細な人物描写から、現代ミステリーの最高峰とも評されています。「このミステリーがすごい!!2012版」では第2位を獲得しています。

世間がクリスマス一色に賑わう中、一人の男子中学生が転落死するところから物語は始まります。転落死が殺人なのか自殺なのか、周囲の人々は疑念に苛まれますが、ある日、同級生の犯行を仄めかす「3通の告発状」が校長・担任・クラス長の元に届きます。警察は事件の捜査を行いますが一向に進展がみられません。その後、捜査の行き詰まりを感じた生徒たちは、自分達で事件を解決するため「学校内裁判」を決断します。果たして、下された裁判の結末と事件の真相とは・・・。

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三島屋変調百物語

ミステリーやSF、ファンタジーなど多岐にわたるジャンルを手がける宮部みゆきですが、そのなかでも本作は「ホラー時代小説」として人気のある作品です。シリーズ第1作『おそろし』から始まり、2022年現在は『魂手形』(たまてがた)の7作まで出版されています。

旅籠の娘である17歳の主人公・おかち。心に傷を負っているおかちは、なかなか人と打ち解けられません。そんなおかちでしたが、袋物屋「三島屋」を営む叔父夫婦の元で行気見習いをしながら忙しい毎日を送っています。

ある日、急な所用のため叔父・伊兵衛はおかちに店番を頼みますが、おかちは訪れた客から奇妙な怪談話を聞かされます。ことの顛末を聞いた伊兵衛は、江戸中の怪談話を収集するようおかちに言い渡します。

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まとめ

今回は宮部みゆきのプロフィールやおすすめ作品を紹介しました。筆者も高校時代に『火車』を読み、夢中になってページをめくったのを思い出しました。厳密に調べたわけではありませんが、宮部みゆきファンには女性が多いようです。それは女性目線で描かれた心理描写や人物像が、共感を得ているからかもしれません。今回紹介した作品はどれも傑作ばかりですので、まだ読んでいない方はぜひ宮部みゆきの作品を読んでみてください。

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