オフィスではよく耳にする「経費削減」。経費削減といわれるけど何から行っていいのかわからない、上司から経費削減のアイデアを出すようにいわれたけど思いつかないと悩んでいる人も多いでしょう。今回はすぐに効果が出やすいオフィスの経費削減についてご紹介していきます。
経費削減ってそもそもなに?どんな効果があるの?

経費削減とは、コスト削減ともいいます。

経費とは具体的にいうと、人件費や賃料、電気・ガス・水道代、通信費、交通費、接待費などさまざまなものがあります。
経費削減とは、これらの費用をできる限り抑えることにより、利益が上がるという効果があります。
ついつい利益を上げるには売上をのばさなくては!と考えがちなので、大切なことなのに意外と後回しになっているのが経費削減です。
一番大きい経費といえば、人件費。
人件費を削ると一時的に資金に余裕はできますが、長期的に見ると会社の業績を下げる原因となる恐れになるため、なかなか難しい問題です。
社員の給料を削れば、人件費は削減できますが、社員のやる気も削減されます。
そして会社の業績が下がってしまったり、貴重な人材がやめてしまったりする恐れがあります。
さらにやめてしまった場合、人員補充のため採用費がかかりますし、採用する人が決まっても即戦力とならない可能性もあるので、一から仕事を教えていかなくてはなりません。
このような悪循環となるため、人件費の削減はなかなか厳しいものがあります。
どんどん人手不足になるといわれていますから、これからはなるべく人件費削減以外で考えていかなくてはなりません。
そこで今回は、自分だけでもすぐできる経費削減と、みんなで取り組んでいきたい経費削減をご紹介していきます。
今すぐ自分できる!経費削減

会社や上司の確認を取らなくても、今日からでも自分で経費削減ができる方法をいくつか見ていきましょう。
電気、ガス、水道などのライフラインを考える
電気はこまめに消したり、水道なども洗い物のときに水を止めたりとちょっとした気遣いから始めてみてはいかがでしょうか。
自分では難しいですが、電力も自由に選べる時代ですし、電気・ガス代が気になったときは、上司と相談をして契約を見直してみるのも1つの手です。
備品を購入するときに考える
文房具などの備品を購入するときも、価格を見直してみましょう。
例えば普段ネットで注文していた150円の商品が、実は100円均一で買えた!なんていうこともあります。
また、逆に安いからといって100円均一で購入していたものも見直しましょう。
100円で1カ月しか使えないものと、300円するけど1年使えるものであれば、断然後者の方が経費削減になりますよね。
ペーパーレスに努める
なるべくPDFなどを利用して、ペーパーレスに努めましょう。
FAXで送っているものも、PDFにしてメールで送れば紙を使用しなくてもいいですよね。
送信するときはパソコンから直接FAXを送ったり、逆に受信するときはFAXをすべて印刷しないで、必要なものだけ印刷できたりするような仕組みにできると便利ですね。
印刷をするときに工夫しよう
ペーパーレスといわれても用紙に印刷しなくてはいけないときもあります。
そんなときは、まず無駄なカラーコピーはやめて、なるべく白黒にしましょう。
また、両面印刷や2in1など紙の枚数が減るように、印刷やコピーをかけましょう。
みんなで取り組む経費削減
一人では小さい経費削減ですが、みんなで継続すれば大きな効果を得られるかもしれません。
みんなでできる経費削減アイデアを見ていきましょう。
備品の管理表を作ろう
備品の管理表をつくると、私物化するのを防ぐことができます。
日付と名前と、何を使ったのかを書くだけでも効果がありますよ。
たくさん持って行っている人は、管理表をつけることで、あまりにも頻繁に持って行くと、私物化しているのではないかと怪しまれたらどうしよう…という気持ちになるので、無駄遣いを減らせます。
また、ストックは適量にしましょう。
備品のストックが多すぎると、1つくらい減ってもわからないだろうという感覚になり、持て行く人がいるかもしれません。
文房具は持って行きやすく小さいため、ついつい私物化してしまう傾向があります。
また、わざと家でも使う用に…なんて持って帰る人もいないとは限りません。(職場の仲間を疑いたくはないですが。)
筆者が以前働いていた職場には、会議用のペットボトル飲料を私物化する人がいました。
注意をしづらい上司だったため、異常に減りが早いことに気づいた先輩が管理表をつけることにしたところ、私物化を防ぐことができました。

旅費交通費を見直してみよう
交通費を支給している会社は、1カ月分の定期代を支払っているところもありますが、3カ月定期や6カ月定期などにすると、少し安くなるので経費削減ができます。最短経路、最安値の経路であるか確認することも大切です。
出張の際の交通費は、金券ショップで安いチケットを購入したり、変更のない航空機のチケットは早割で予約したりと工夫してみましょう。
また、宿泊する場合は、本当に必要なのかも考えましょう。日帰りで行けることもあるかもしれません。
残業について考えよう
残業をすると、ただ単に残業代が増えて人件費が増えるだけではなく、夜遅くまで残ることになるため、照明やパソコンなどのOA機器の電気代がかかりますし、さらに遅くなったからといってタクシーを利用するなんてことになると、さらに経費がかかります。
普段から業務を平準化するように心がけ、毎日がノー残業デーになるように努力しましょう。
残業しなくても家で作業する人もいますが、セキュリティ上あまりよくはありません。
また精神的にもよくありません。
仕事とプライベートのメリハリをしっかりとつけましょう。
OA機器を見直そう
今使っているパソコンやプリンターなどは、購入したものでしょうか。それともリース契約でしょうか。
これから購入する場合は、中古のものを利用したり、リースであればリース料を見直したりするといいでしょう。
プリンターはリースの場合、カウンター料が高いといわれています。使用頻度に合わせて、最良のプリンターを選びましょう。
今使っているプリンターの料金を途中から変えることは難しいので、一度お金がかかってしまいますが、会社の規模にあった新しいプリンターをリースすることにより、料金の相談をすることができます。
新しくするときはお金がかかっても、長い目で見ると最終的にはコスパになります。
会議について考えよう
毎月行っている会議。正直そんなに報告することありますか?
決まりだから、昔からやっているから行っている、なんていう意味のない会議なら今すぐやめましょう。
時は金なりといいますしね…。
また社内向けの資料を作るのに、莫大な時間をかけていませんか?
社外向けにわかりやすくというなら、ある程度時間をかけますが、社内向けの資料はシンプルに作りましょう。
また遠方から会議に足を運んでいる人は、出張費がかかっていますよね。
最近はテレビで会議をするなど、遠方でも各会議室をネットでつないで映像を見ながら会議もできます。
会議はさまざまな経費削減ができそうですね!みんなで考えてみましょう。
交際費は意外と大きい
お客さんにおいしいものを食べてもらって商談を成功させる方法…。もうやめませんか?
会食やゴルフなどの懇親会は必要かと思いますが、帰りに友達と飲みに行くような感覚で、取引先の接待をしている人いますよね。ポケットマネーでお願いしたいようなことも経費で処理する人もいます。
コミュニケーションは確かに大切です。
でも交際費を使わなくてもできることもたくさんあります。
筆者の職場には、出張のたびにお土産を買う上司がいましたが、取引先に渡したお土産といって精算していましたが、実は家族に買っていました。
また、筆者の知人の会社でも、取引先に渡したお土産といいつつ、お米や調味料など買って家に持って帰っていたという人もいるそうです。
領収書にしてしまうと、金額しかわからないので、レシートのまま持ってきてもらうのも不正を防ぐ手段の一つです。
お菓子の一つくらいいいじゃん!と思うかもしれませんが、積み重なるとかなりの金額になってしまいます。
またお中元とお歳暮を贈っている場合はやめたり、全く贈らないのは気が引けるときにはお歳暮だけにしたりすると経費削減につながります。
捨てる前に社内販売!
自社商品が廃棄になってしまい困っているという会社は、破格の値段でもいいので社内販売をするという手があります。
捨てるよりは全然いいですよね。廃棄コストを考えると安く売れた方がずっといいです。
経費削減を甘くてみてはいけない!

経費削減はとても大切なことです。
そして経費削減は、一人で取り組めばいいわけではありません。みんなで取り組むものです。
経費削減は結果が見えず、変化がないとモチベーションが下がってしまうので、上司はきちんと結果を報告することが大切です。
また、モチベーションが下がることといえば、特定の人だけ無駄遣いをしているような状況です。
例えば、小さいことでも経費削減につなげようと社員が頑張っているのに、上司が成果の上がらない過剰な接待ばかりして交際費を使っているなんていう状況は、経費削減するのがバカバカしい気持ちになりますよね。
あなたが1回接待の回数を減らしてくれれば、経費削減目標を達成しますけど…なんていいたい気持ちにさせてはいけません。
経費削減はみんなでやることと、続けていくことが重要です。
継続は力なり!ということで明日から経費削減に努めてみましょう。
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